ストレージには主に機械に直接接続されているローカルストレージと呼ばれるものと、インターネット経由で利用するオンラインストレージが存在します。文書管理を電子データで行うためのローカルストレージとオンラインストレージについて解説します。
文書管理とストレージの種類
文書を保存するためのストレージには、ローカルストレージとオンラインストレージがあります。ローカルストレージは、機械に直接装置を接続してファイルを保存する方法です。種類としてはハードディスクドライブ、テープ、CD/DVDなどがあります。
オンラインストレージは、インターネット接続が可能なクラウドサービスで提供されているストレージにファイルを保存する方法です。
ローカルストレージの良いこと・悪いこと
ローカルストレージの機器としては、携帯電話やパソコンなどになります。これらはHDD(ハードディスク)、SSD(ソリッドステートドライブ)と呼ばれるもので基本的には利用者が購入して用意する必要があります。データのバックアップにもストレージが必要になります。機器の内部に設置する内臓型とUSBケーブル等で接続する外付け型がありますが、どちらにもメリットやデメリットがあります。
内蔵型ストレージのメリットは機械内部に設置されているので、機器以上の場所を必要としません。また接続されている距離が近いためデータのやりとりが高速になります。デメリットは機器の内部に収まらないものは利用できない点です。つまり、ストレージは基本的に増設できるのですが、内蔵型の場合あまり多くのストレージを増設することができません。また機器に内蔵するので設置する際に、一度機器の電源をシャットダウンし外装を外したうえで取り付ける工程が必要になります。現在では機器を起動したまま設置ができるものもありますが、一部外装を外して設置する点は変わりません。
外付け型ストレージは内臓型とは違い、基本的には機器が起動している時でも接続して利用できるのがメリットです。本体とLANケーブルやUSBケーブルで接続して利用できます。デメリットは構築する際にストレージを購入する必要があり、内臓型とは違い機器の外に設置して接続することです。最近ではかなり小型のものがありますが、大容量のものだと相当な電力を要するケースがあるので、電源確保も考慮しましょう。
文書管理システムでローカルストレージを利用する際には、容量と場所を事前に把握し、準備することが大切です。現在どれくらいの容量を利用しているか確認し、将来的に利用する容量を計画して、ストレージの容量を準備しましょう。内蔵、外付け共に設置できる台数には物理的な制限があります。少ない台数で目的の容量を確保できるように準備するべきです。また、大切なデータが消えてしまうと大変ですので、バックアップ計画も考えておきましょう。バックアップを取るストレージは、利用しているストレージと同等かそれ以上の容量のものを準備する必要があります。
オンラインストレージの良いこと・悪いこと
オンラインストレージでは、自社内外を問わず、インターネット経由で接続されているサーバのHDDやSSDを利用する仕組みになります。ローカルストレージと違って、利用者が物理的な機器を購入しなくてもよく、ストレージサービスとして提供されています。利用者以外が用意したストレージの領域を借りて利用することが可能です。Microsoft OneDrive(マイクロソフト ワンドライブ)やBox(ボックス)、Dropbox Business (ドロップボックス ビジネス)などが有名です。
オンラインストレージのメリットはインターネットが利用できる環境であれば比較的簡単に利用できることです。利用者がストレージを物理的に用意する必要が無いので、設置場所を気にしなくてもよいのもメリットでしょう。利用する容量も自由に指定ができ、容量を増やすことも簡単にできます。
デメリットはインターネットの回線速度によってデータをやり取りする速度が変わってくることです。せっかく ストレージ を準備しても回線速度が遅いために使い勝手が悪くなってしまうこともあります。多くのオンラインストレージは基本的に無料で試せますので、利用前にはあらかじめ使ってみて速度を確かめてみると良いと思います。
もうひとつデメリットとしてはサブスクリプション契約が殆どなので、月や年単位で継続してランニングコストがかかる点です。ランニングコストをよく考えて利用を計画してみましょう。
文書管理システムでオンラインストレージを利用する際には容量、速度、コストを事前に把握することが重要なのです。特に速度とコストは予め確認できますで、利用前に試用し確認をしてみてから契約することが大事です。
まとめ
ストレージにはローカルストレージとオンラインストレージがあり、それぞれのメリットやデメリットについて記載しました。文書管理をする場合には、あらかじめどれぐらいのデータを管理していくか検討しストレージ容量の利用計画を立てることが重要です。ローカルストレージもオンラインストレージも後から容量を増やせます。しかしローカルストレージは利用者が機器を準備する必要があるため、急に増設できない場合があります。空き容量をよく確認しながら、利用していきましょう。
ストレージ利用はどちらか片方だけではなくハイブリッドで使用するケースも増えています。つまりローカルストレージとオンラインストレージの両方を利用した文書管理ももちろん可能ですので、それぞれのメリット、デメリットを活かし、利用する業務シーンにあったものを選択するといいでしょう。文書管理システムのクラウドサービスにはオンラインストレージと同じような仕組みで利用容量等を設定できます。様々なサービスを検討した上で利用してみてはいかがでしょうか。
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