配布管理に紙やメールをいまだに使っているのはもう時代遅れです。文書管理を替わりに使いましょう。文書管理システムには配布に適した機能が満載で、まさに、配布のためにあると言っても過言ではありません。では、どうやって実現するのか? 焦らないで。
これから文書管理を賢く使って配布管理を簡単に、かつ効率的に使うための手法を解説しますので、しっかり読んでくださいね。
もくじ
配布管理をいまだにメールで行っているのですか。まさか、紙?
昭和の時代には紙による配布が主流でした。設計部門から「出図」と称して製造を指示するための図面・文書一式を紙に出力して担当する製造部門ごとに郵送していました。受け取った製造部門では受け取りするだけではなく、誤製造を防ぐため最新の図面・文書が配布されるたびに古い図面・文書を回収のため返送していたのです。これらの手続きは指示通りの部品・製品を正しく製造するための手法ではありますが、多くのデメリットがあります。
【紙による配布のデメリット】
(1) 設計部門からの指示を受けて出図担当部署によって紙に出力するため、出図担当部署で印刷する人件費がかかります。
(2) 印刷する紙の費用がかかります。
(3) 各製造部門に配送するための輸送費がかかります。
(4) 出図担当部署から各製造部門に配送するまでの時間がかかります。
(5) 各製造部門からの旧版図面・文書返却の時間と輸送費がかかります。
(6) 返却された図面・文書の廃棄処分の時間と費用がかかります。
紙を止めてメールでの配布に転換することにより、上記のデメリットは克服されるかのように思われますが、意外にも新たなデメリットが発生してしまいます。
【メールによる配布のデメリット】
(1) 出図担当者が各製造部門へもれなく正しくメールを配信する必要があります。
(2) メール誤配信のリスクがあります。
(3) 受け取った側が最新のメールをもれなく取り込みする必要があります。
(4) 図面・文書はメールに添付することになるためファイルのサイズに上限があり、添付を忘れるなどのリスクもあります。
非効率、かつ、リスキーですよね。では、図面・文書管理を使った場合はどうなのでしょうか。
図面・文書管理の通知機能とアクセス権限設定で配布管理が実現できる
配布管理に図面・文書管理を使うには前提条件があり、あらかじめご理解いただけなければならないことです。
【前提条件】
(1) 図面・文書管理システムが関係部門全体(設計部門、出図管理部門、製造部門)で利用できる必要があります。
(2) 製造部門側で紙に出力するための印刷機を必要に応じて設置しておかなければなりません(必須ではありません)。または、閲覧用の端末が必要です。
(3) 図面・文書管理システム内に部署ごとのグルーピングをしておくことが必要です。
(4) タイムリーに出図情報を受け取るためのメーラーが必要です(必須ではありません)。
(5) 図面・文書管理システムは、フォルダ分けができ、かつアクセス権設定できなければなりません。
このような前提条件を踏まえ、図面・文書管理システムでは下記イメージのように部署ごとにフォルダ分けを行い、アクセス権をフォルダごとに部署メンバーだけがアクセスできるようにしておきます。こうすることで、部署でファイルを見誤る(他の部署のものを見てしまう)ことはありません。
【出図担当者は・・・】
出図担当者は、配布するファイルを必要な部署のフォルダに入れるだけです。
必要のないもの(必要無くなったもの)は、フォルダから削除します。
【製造部門は・・・】
製造部門側(部署A~C)では、自部署のフォルダにアクセスしてファイルを取得します。
取得したファイルが画面だけでは読みづらいものは、部門側に設置したプロッタ/プリンタにて紙に出力します。または、タブレットに表示して現場に持ち出し利用します。
フォルダにファイルが保存されたときに、各フォルダにメールアドレスを設定していると通知機能により、各メンバーに出図されたことをメールでお知らせできます。メールから各フォルダへのURLリンクで直接遷移することができるようなシステムであればフォルダを展開していく手間が省けます。
図面・文書管理の履歴管理とリンク機能でさらに効率的に配布管理をする
この方式でうまく配布できることがわかると思いますが、部署ごとに同じ図面・文書を置いているのは非効率です。部署ごとに配布するファイルはどこかに一元管理できればもっと効率的に配布できるのではないでしょうか。
効率的に配布を実現するには、図面・文書管理システムの「履歴機能」、「リンク機能」を使うことで実現できます。
部署Aのフォルダに着目してみましょう。
配布管理する場合は、配布単位でフォルダ管理する必要がありますので、下記のようなフォルダ構成が考えられます。出図通知書番号フォルダが作成されたときに通知されるイメージです。
※下図は出図単位で「出図通知書」を鑑として図面・文書と一緒に配布するイメージ。
配布後に改訂が発生し、最新化した構成に変更したいときには配布先フォルダ内のファイル単位で履歴管理を行ってみましょう。そうすれば、必ず最新版を閲覧させることができます。
また、出図通知書のフォルダ単位で「リンク」機能を用いるとファイルそのものを複写しなくてよくなります。必要な一式がそろった通常のフォルダであるかのように閲覧することができるのです。ファイルそのものを複写しないので、図面・文書管理システム上でストレージの圧迫を軽減できます。
※「リンク」機能は、フォルダ、ファイルの「ショートカット」のイメージです。
まとめ
いかがですか。図面・文書管理システムを利用することで、紙やメールでの配布では実現できないメリットが享受できることをご理解できたかと思います。弊社プロダクト「D-QUICK7」は本ブログに記載した機能を全て含んでおり、カスタマイズできる柔軟性も持ったシステムであり、貴社に導入することで必ずや配布の改善に貢献できるシステムであることは間違いありません。
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