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内部監査の書類を文書管理しよう!内部監査報告書の書き方と管理がカギ

企業は内部の人物によって損害を被るリスクにさらされています。そのリスク対策として「内部監査」があります。内部監査は企業内部の人間(内部監査人)によって行われる監査のことです。
資料を見たり、聞き取りを行なったりして、業務や会計状況をチェックし、不正防止や業務効率化につなげます。本記事では内部監査の書類の文書管理のやり方や、内部監査報告書の書き方と管理についてご説明していきます。

内部監査とは

内部監査とは、組織の内部の人員が行う監査のことで、業務上の不正防止や、業務効率の向上を目的として実施します。会社法の改正により内部統制整備の義務化が制定され、大企業では内部監査の設置が必須となっています。内部監査人協会では、内部監査の定義、目的、機能を以下のように定義しています。
【内部監査の定義、目的、機能】
(1)内部監査の定義
・内部監査は、組織体の運営に関し価値を付加し、また改善するために行われる、独立にして客観的な
 アシュアランスおよびコンサルティング活動である。
・内部監査は、組織体の目標の達成に役立つことにある。
・このためにリスクマネジメント、コントロールおよびガバナンスの各プロセスの有効性の評価、改善を、
 内部監査の専門職として規律ある姿勢で体系的な手法をもって行う。

(2)内部監査の目的
・内部監査は、組織体の運営に関し価値を付加し、また改善するために行われる活動である。
・内部監査は、組織体の目標の達成に役立つことにある。

(3)内部監査の機能
・内部監査は独立にして客観的なアシュアランスおよびコンサルティング活動である。
・リスクマネジメント、コントロールおよびガバナンスの各プロセスの有効性の評価、改善を行う。

内部監査の流れ

内部監査の流れは会社によって細かい項目に違いはありますが概ね、以下の「6ステップ」の流れで行います。

【内部監査 6つのステップ】
(1) 監査計画
まずは、会社規定のルールに沿って監査計画を立てます。これは監査の範囲や方向性などを定める、内部監査の計画の土台となる部分です。計画を立てる際は、すべての業務活動を網羅し、リスクマネジメント、コントロール、ガバナンスプロセスの3点の監査業務か診断業務を包括します。会社の規模や対象範囲を考慮し中長期または年度計画を作成します。また、この時点で内部監査にふさわしい人材が任命されます。

(2)予備調査
予備調査とは、本調査の4週間前までに実施されるのが理想です。監査の対象となる部門に対して通知を行い、過去と現在の比較を行います。本調査の前に行うので抜き打ち監査ではなくなりますが、不正会計などが疑われる部門については抜き打ちで実施することもあります。

(3)監査実施(本調査)
本調査は、監査計画に従って行います。監査の要点に関する書類などをもとに監査を実施し、業務マニュアルを正しく文書化し、さまざまな点から調査、分析を行います。この時点で、監査対象部門の問題点が判明する場合あるので、改善できる可能性があれば、監査対象部門責任者と対話をしながら問題解決を目指します。

(4)評価
監査が終了したら、調査・分析で得た情報や書類をもとに評価を行います。評価内容、調査分析結果は報告書に残し、経営者や対象部門への報告に使用します。また、作成した報告書は次回以降の監査の精度向上につなげていきます。

(5)報告
監査部門は、報告書をまとめた後に取締役や経営幹部、監査対象部門へ報告と説明を行います。内部監査で経営に関する問題が発覚していた場合には、証拠の提示も求められます。報告をすることで改善につなげるというプロセスになります。よって重大な不正がない限り、改善提案につながる報告となるのです。

(6)改善提案
内部監査で改善点が見つかった場合には、監査部門から監査対象部門へ改善方法を提案します。
何を改善するべきだと判断されたか、どのように改善するべきか、いつまでに改善へ向けた対策を取るのかなど、具体的な方法を両部門で取り決めます。改善の提案後は再度調査を実施し、正しく改善アクションが実施され、問題点が改善されているかを確認します。このサポートを「フォローアップ」と呼びます。

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内部監査報告書 書き方と文書管理が重要

内部監査の結果は内部監査報告書にまとめられます。

(1)内部監査報告書とは
内部監査報告書とは監査の結果をまとめた文書で「マネジメントレビュー」の重要な資料になります。「どの部署で」「どのルールが守れず、漏れがあったか」などを明確にし、「報告を受ける側の視点」を意識して作成します。

(2)内部監査報告書の作成
内部監査報告書は監査の全容を報告するものであり、以下の内容を報告します。
・監査対象部門
・内部監査委員
・実施日時
・内部監査の内容
・内部監査の結果(指摘事項や改善提案報告など)

内部監査で不適合があった場合は「不適合報告書」を作成します。不適合報告書とは、発見された指摘事項にどのような不適合があったのか詳しく詳細に記した文書です。不適合報告書の作成の重要なところは「具体的に記載すること」です。報告書を見ただけで重大な不適合か?ということが判断できるような書き方が重要になってきます。
このように内部監査の結果は様々な文書にまとめられます。内部監査に必要な文書をしっかりと管理していかなければなりません。内部監査の書類をしっかり文書管理していく方法はないのでしょうか。

内部監査の書類を効果的に文書管理していく方法

内部監査の流れでご紹介した通り、内部監査では様々な文書を作成していきます。内部監査報告書の管理がカギなのです。この様々な文書を紙ベースで管理していくのが大変な作業であることは容易にご想像できます。内部監査で必要な文書を管理するために、重要になってくるのが文書管理システムです。

文書を電子化し、保存、検索、さらに文書の2次利用といったことが可能になります。弊社が提供している文書管理システム【D-QUICK7】では内部監査で有効な機能をご提供しています。

・ファイルの保存機能
文書管理システムでは当たり前の機能ですが、PC内にあるファイルをシステム(自社サーバ、またはクラウド)内に登録することが可能です。

また、登録したファイルは検索、閲覧、編集が出来ます。PC内にファイルをダウンロードすることも出来ます。このファイルを保存するという行為は内部監査の資産保存の観点からみると重要なアクションとなります。

・ファイルのアクセス権機能
登録したファイルを誰でも閲覧、編集出来るようでは、内部監査で作成した文書ファイルが改竄されてしまいます。もし外部流出すれば大きな問題にも発展していくケースもあります。

D-QUICK7では、「ファイル」やファイルを格納している「フォルダ」に対して権限を設定することが可能です。例えば、部署が違う社員は閲覧出来ない、一般社員は閲覧のみ、監査役および取締役のみ編集する、というような許可を設定出来ます。

・ワークフロー機能
内部監査で作成した報告書は例えば部門長、各取締役といった順に報告していく必要があります。D-QUICK7ではワークフローの機能も有しているので、作成した報告書を登録し、所定のルートで承認を得てから本登録といった運用が可能となっています。

このように内部監査で登場してくるたくさんの文書を、権限付与された状態で、しっかりと保管、検索、閲覧、編集していかなければなりません。そのためには文書管理システムの活用が効果的なのです。

まとめ

「内部監査の書類を文書管理しよう!内部監査報告書の書き方と管理がカギ」と題しまして、ご説明してまいりました。内部監査の定義、目的、機能、流れやステップがご理解いただけたと思います。

そして内部監査報告書は具体的に記載することが大事です。報告書を見ただけで重大な不適合している事象であることが判断できるようにしなければなりません。そのためには書き方が重要であり、文書管理がカギと言えるのです。

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