紙の書類整理を行う時に、どのような方法で行っていますか?カテゴリに分類して書類を整理していませんか?企業で書類を整理するのはなかなか大変です。書類の整理方法は「書類に穴を空けて綴じ込むファイル式ファイリング」と「引出しにそのまま収納できるようなバーチカルファイリング」、「ボックスファイルにそのまま保管するボックスファイリング」があります。また、電子ファイルを文書管理システムに格納して電子ファイルを整理する方法もあるのです。そこで書類をうまく整理するために、ファイリングについて運用方法やメリット・デメリットについて解説いたします。
ファイリングとは
そもそもファイリングとは何でしょうか。ファイリングとは、毎日発生する書類を決まったルールに基づいて分類・整理することです。作成された書類を必要な時にいつでも利用できるようにするため、保管から保存・破棄までのルール作りが必要です。
ただし、保管する必要が無い書類は、スペースを圧迫してしまうため、保管しないことが重要です。
【ファイリングのポイント】
- 保管する期間をルール化
・保管した書類毎に保管期間を設定しておくと整理しやすくなります。
・保管期間ごとに保管場所を決めておくと、保管期間を超えた場合に纏めて廃棄することができます。 - 新たに発生した書類の運用方法
・発生した書類は、急いでファイリングする必要はありません。
・未整理の書類が分かるように個別にファイリングを行います。
ファイリングの種類
ファイリングの種類についてご説明します。ファイリングには大きく3つの種類があります。
【ファイリングの種類】
- バインダー方式
バインダー等のファイルに書類を綴じ、本棚やロッカーに保管する方式になります。
背表紙に「タイトル」「見出」「種類」「廃棄予定日」などを記載すれば、本棚を見るだけで容易に探すことができます。
ただし、書類の枚数が少ない場合でも、バインダーを納めるためのスペースが必要になり、ファイルを綴じるための手間も掛かります。 - バーチカル方式
ロッカーの引き出しに個別のフォルダーという紙挟みを使って、書類を垂直に立てて収納する方式になります。
書類を綴じ込まないため、出し入れが楽に行えます。
ただし、フォルダーは綴じることができないため、書類を紛失する可能性があります。書類を管理するために、シールやラベルなどを貼り、見出しをつける必要があります。 - ボックス方式
書類の種類ごとにボックスファイルを分けて管理することで、目的の書類が見つけやすくなります。また、ボックスになっているため持ち運びも簡単です。
ただし、ボックスファイルは他の方式に比べて費用が掛かり、ボックスファイルを収納するスペースも必要になります。
文書管理システムによるファイリングの電子化
ここまで紙書類のファイリングについて説明致しましたが、ここからは、電子ファイルのファイリングについて説明いたします。電子ファイリングとは、電子媒体を使った電子文書のファイリングになりますが、具体的には文書管理システムを使って電子化するケースが多いでしょう。文書管理システムを活用したイメージでご説明いたします。電子ファイリングには以下のような特徴・メリット・課題があります。
【電子ファイリングの特徴】
- 電子ファイルの作成や加工、保管が容易に行えます
- 文書管理システム上で保管管理が可能です。
- 文書管理システム上でのバックアップが容易に行えます
それでは、紙書類と電子ファイリングを比較したメリットをご説明します。
【電子ファイリングのメリット】
- ファイリングされた紙書類の場合は、必要な書類を探し出すのに手間と時間が掛かります。しかし、電子ファイリングであれば文書管理システムから必要な条件で検索することで、直ぐに探し出すことができます。
- 紙書類は紛失したり、書類自体を破損したりするリスクがあります。しかし電子ファイリングは電子データを文書管理システムで保管するため紛失や破損のリスクが低いです。
- 書類の閲覧は、紙書類であれば書類を持っている人しか閲覧ができません。電子ファイリングであれば、ひとつのファイルを複数人で閲覧したり、利用したりすることが可能です。
- 紙書類の版管理は、最新版を作成した時に既存の書類を破棄して人力でファイリング作業を行います。電子ファイリングであれば版管理が実施でき、旧版も破棄せず保管ができます。
また、文書管理システムでは版管理だけでなく、承認管理や電子署名などを行うことができます。 - 紙書類が紛失した場合は紛失の原因を追究することは難しいですが、電子ファイリングは閲覧や改訂した場合にログ情報が残ります。そのため、文書管理システムからファイルが紛失した場合でもログを確認することで、紛失の原因を追究する手助けができます。
- 電子ファイリングを採用すると、ファイルの閲覧に場所や時間を選ばなくなりますのでテレワークの導入が容易に行えます。
次に電子ファイリングの課題をご説明いたします。
【電子ファイリングの課題】
- 電子ファイリングを行うためには、紙書類が電子化されている必要があります。数枚単位であれば、自社内でスキャナを使って電子化し、ファイル名を変更すればいいでしょう。しかし紙書類の量が膨大な場合は、社内での電子化は社員の負担が大きく、電子ファイリングが進まないことがあります。このような場合は、社外に委託することや、OCR処理での自動化を検討する必要があります。
- 紙書類を保管する場合に、社内の機密文書はファイリングする場所に鍵を掛けて一般社員には閲覧ができないようにできます。しかし電子ファイリングでは管理者によって、フォルダーや電子ファイルにアクセス権を付与して、閲覧できる人を限定する必要があります。
管理者や電子ファイルを登録する人は、常に電子ファイルのアクセス権を意識して登録しましょう。
このような電子ファイリングの特徴やメリット、課題を意識すれば、文書管理システムによるファイリングは、うまくいくでしょう。
まとめ
「ファイリングシステムとは?うまくいく電子化の方法や種類を解説」と題しまして、ご説明してまいりました。ファイリングには、紙書類をそのままファイリングする方法と書類を電子化して電子ファイリングする方式の2種類があります。
上述したような比較的スムーズに導入できるファイリング方式をベースに考えてみましょう。ただし、紙書類のファイリングには大きな課題があります。その課題は、探したい書類になかなか辿り着かない点です。探したい書類を素早くみつけるために紙書類を電子化するのと同時に、文書管理システムがあれば、様々な検索ができます。
導入するためにはハードルが高いかもしれませんが、運用が楽になる電子ファイリング、版管理や承認機能、電子署名など、これからの時代にあったファイリングだと思います。これまでの運用のメリット・デメリットだけでなく、導入するための準備などを十分理解して、どのファイリングが自社にあっているかを見極めて、導入を進めてください。
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