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仕様書とは?文書管理システムに登録する理由と登録方法を解説

製造業では、仕様書の役割は大変重要なものになります。仕様書は、製品を設計する人が思い描いた通りに製品が作成するための重要な情報です。設計図だけでは、伝えきれない情報などを詳細に記載することで、設計者の意図を正確に伝える役割を担っています。そこで本記事では、仕様書の重要性や必要性、管理方法について解説いたします。

仕様書とは?

製造業において仕様書がどのような役割を担っているか、ご説明いたします。仕様書の役割は、以下のようになります。

1. 設計者の意図を伝達
・製品の設計者が意図した仕様を製造部門に伝えるための資料です。
・製造部門で製品を製造する時に設計図だけでは、伝わらない情報があります。
 例えば、溶接方法や強度の指定、使用する材質の指定、製造工程などです。
 このように図面を見ただけではわからない情報が記載されています。

2. 標準化による品質の維持
・仕様書には、製品の品質に関する基準が記載されています。
 例えば、許容された誤差の範囲、検査の方法やテストの基準が記載されています。
・製品を製造する時に品質を保つための指標になります。

3. 製造工程のガイドライン
・仕様書の役割として、製造工程における手順や材料・設備を明確に記載し、作業員が
 正しく作業を進められるようにします。
・上記の内容を仕様書に記載すれば、製造の工程を効率化することに役立ちます。

4. 仕様書の種類
① 製品仕様書
実際に製品を製造する際の具体的な指示をまとめた資料です。
製品がどのような性能を持ち、どのような特徴を持っているかを記載し、使用環境・主な機能・寸法・重量などが記載されています。

② 設計仕様書
製品仕様書に基づいて、製品やシステムの設計に関する詳細な情報をまとめた資料です。
製造員が製品を製造するための指標として機能いたします。

③ 機能仕様書
製品やシステムがどのような機能を持っているかをまとまた資料です。
使用者が要求している機能やシステムの動作について記載されています。

④ 性能仕様書
製品やシステムが達成しないといけない性能基準や品質基準をまとめた資料です。

⑤ 技術仕様書
特定の技術的な内容や基準をまとめた資料です。
製造や開発における技術的な基盤になります。

⑥ 製造仕様書
実際に製造するために具体的な指示をまとめた資料になります。
製造に関わる設備、製造手順、品質検査、組立手順、などを指示します。

⑦ 検査仕様書
製造した製品が仕様通りに作成されているかを確認するための検査方法や基準をまとめた資料になります。

文書管理システムに仕様書を登録する理由

文書管理システムに仕様書を登録する理由は以下の通りになります。

1. 検索
・図面や文書とともに仕様書などを一元管理することで、必要な情報を素早く検索や閲覧ができます。
・製品名や製品番号など検索に必要な項目を指定することによって、短時間で検索が可能です。

2. バージョン管理
・文書管理システムでは、自動的にバージョン(版)の管理ができます。バージョン管理によって変更履歴が追跡でき、いつどのような理由でどの箇所が変更になったかがわかります。
・間違えて古い版を使って製造するミスを起こすケースが減ります。

3. セキュリティ
・機密性の高い仕様書に対して、文書管理システムでは、アクセス権を設定して必要な人しか閲覧できないように設定したり、ダウンロードを制限したりセキュリティ面で対応が可能です。
・システムの管理者が閲覧許可を与えた人にしか、存在すらわからない状態で管理することが可能です。

文書管理システムに仕様書を登録する方法

文書管理システムに仕様書を登録する方法を以下の通りになります。

1. 仕様書を登録する人の権限
・仕様書を文書管理システムに登録するためには、ログインを行った人が文書管理システムに対して「登録権限」を持っている必要があります。
・全ての人が仕様書を登録する権限を有すると、自由にフォルダを作成してしまい、フォルダの管理が難しくなり、検索が大変になってしまいます。

2. 仕様書のデジタル化
・仕様書が紙媒体で存在している時は、スキャン作業などを行って、デジタル化した状態で登録する必要があります。
・デジタル化を行う場合は、解像度が重要なポイントになります。

3. 属性値の入力
・ 仕様書をそのまま登録するだけではなく、検索を行うために「タイトル」「作成日」「製品名」などの仕様書を特定するための情報として属性値を一緒に登録します。
・電子化された仕様書がテキストベースのPDFファイルであれば、全文検索にも利用可能です。
・仕様書が改訂された時に属性値として改訂理由を記載しておけば、誰が見ても改訂された理由がわかります。

4. アクセス権限の設定
・登録した仕様書について、誰が閲覧・編集・ダウンロードできるのかを決めて、アクセス権を設定します。
・格納するフォルダに対しても、アクセス権を設定することで情報漏洩のリスクを軽減できます。

まとめ

文書管理システムに仕様書を登録することは業務を効率化したり、情報を共有したり、セキュリティを向上させます。また、情報漏洩のリスクを軽減し、製造業において様々な効果を上げることができます。

仕様書が改訂された時に、関係者に対して通知メールを送付することで、最新版を間違いなく利用できるバージョン管理が行えます。従来の紙ベースの仕様書からデジタルデータで管理すれば、保管スペースや管理コストも削減され競争力を高めることにも繋がります。

仕様書の最新版を間違いなく利用するためには、版管理やバージョン管理機能が必要です。図面・文書管理システム「D-QUICK7」には、版管理機能があります。詳しくは下記資料をダウンロードください。

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