みなさんの会社で利用している共有フォルダや文書管理システムには、図面や文書が無秩序に登録され、探し物に費やす時間や、手間のかかる状態になってていませんか?それでストレスを感じているなら、「適切なナンバー付け」に変えていきませんか?
「ナンバー」は、文書管理の要となるもので、単なる数字の羅列ではありません。情報への「アクセスキー」としての重要な役割を果たしているのです。文書や資料が適切にナンバリングされていれば、必要な書類を短時間で見つけることができます。「ナンバーの力」を最大限利用して適切なナンバー付けを行うことで、業務効率が劇的に向上するだけでなく文書管理もシンプルになりますよ。詳しく解説いたします。
ナンバー付けの重要性と意外な魅力
ナンバーは普段、当たり前に使われる番号ですが、実は業務効率を大きく左右する「影の立役者」です。例えば、100枚以上の契約書の中から特定の書類を探す場合、適切に番号が振られていれば探し出す時間は大幅に短縮されます。
一方で、番号がバラバラだとその時間は膨れ上がります。ナンバーは単なる記号ではありません。それが付与された瞬間に文書は「特定」され、管理がしやすくなります。さらに日付やバージョン情報を組み込めば、「いつ作成・発行されたものか」や「どれが最新か」といった情報も一目瞭然になります。
ここで重要なのは、ナンバー付けのルールを明確にすることです。ルールが曖昧だと、混乱を招く原因になります。文書の種類や業務部門ごとにどのようなルールを設定すべきかなど、具体的に掘り下げてみたいと思います。
文書の種類や業務部門に応じたナンバー付けルール
文書の種類や業務部門でナンバー付けのルールは変わります。ここでは、代表的なパターンをいくつか取り上げ、それぞれに適したキーワードの例を挙げてみようと思います。ただし、記載ワード・ポイントはあくまで、私感であることをあらかじめお断りしておきます。少しでもお役に立てればと思います。
1.文書の種類別ナンバー付けの場合
(1)定型文書(契約書、申請書など)
「年度」、「文書タイプ」、「通し番号」
ポイント:文書タイプは簡略化したわかりやすいコードを使用。短かすぎるとわからないし、文書名をそのまま番号に入れると長くなるのでなるべく避けたほうがよい。
(2)一般文書(報告書、議事録など)
「部署コード」、「年度」、「通し番号」
ポイント:部署コードは簡略化したコードを使用。年度は和暦ではなくできるだけ西暦を利用する。通し番号は発生する文書量で桁数を決める。
(3)図面、関連資料(図面、仕様書、指示書など)
「プロジェクト番号」「図面種類」、「利用用途/顧客コード」、「バージョン」
ポイント:図面タイプ/種類は組立図や部品図など。プロジェクト番号には年度、顧客、適用場所などの情報。利用用途は必須ではないが、プロジェクト番号を補完する場合に適用する。バージョンは、できるだけ文字コード順で並べ替えられるような英数字とし、できるだけ少ない桁数にする。メジャー/マイナー番号で分けるようにしてもよい。
2.業務部門別ナンバー付けの場合
(1)業務管理部門
「部署コード」、「年月日」、「文書種別」
ポイント:作成者(部署)情報を部署コードとして組み込む。年月日は、西暦が良い。
(2)設計・製造部門
「部品番号」、「図面種類」、「バージョン」
ポイント:バージョン管理は改版履歴だけでなく、試作、正式の別などを入れる。また製造に関する資料の場合は、必要に応じてロット番号なども含める。
(3)品質・顧客管理部門
「文書番号」、「年月」、「顧客コード」、「ロット番号」、「ステータスコード」
ポイント:文書番号には、顧客からの注文番号などの情報を含める。仮・正式を区別する。
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D-QUICK導入事例集
ナンバー付けによるスマートな文書管理
台帳で別途管理するのは、大変面倒な作業になります。そこで、図面・文書管理システムの採番機能を活用すれば、ナンバー付けと文書の管理は一元化できます。
(1)自動採番
ルールに基づいて、図面や文書に一貫したナンバーを自動で付与。
(2)状態(ステータス)管理
仮や正式のステータスをシステム内で設定・追跡。
(3)検索機能
文書番号や関連情報で文書を迅速に検索。
(4)バージョン管理
更新履歴や改訂版を管理し、どのバージョンが正式・最新なのか一目で分かる。
図面・文書管理システムの機能により、ナンバー付けをさらなる強力なものにしてくれます。通し番号を振る場合にぜひ注意したいことは単なる番号違いだけになってしまわないようにすることです。このようなケースには、文書にキーワードを付与あるいはタグ付けしましょう。文書管理システムの検索機能やバージョン管理機能がより威力を増します。
ナンバー付けとAIを併用してさらなる効率化
ナンバー付けだけで効率化を図るだけでなく、これからの時代は図面・文書管理システムとAIを連携させると、より効果が得られます。AI活用が、文書を管理する能力をいっそう高めるカギになります。
(1)AIによる内容分析と自動タグ付け
AIが文書や図面の内容を分析し、自動的にキーワードやタグを追加します。AIの内容分析と自動タグ付けにより、ナンバー(文書番号)以外の観点でも検索が可能になります。
(2)タグとナンバーを使った検索
AIで生成したタグや属性をナンバーと併せて検索することで、検索精度を向上させることができます。

まとめ
「ナンバーの付け方で劇的に変わる 文書管理の業務効率アップ術」と題して、ご紹介してまいりました。未来のナンバー付けは、AIによる動的な柔軟性とルールベース管理の堅牢さを両立させるようになり、文書管理を新たな世界に導くでしょう。
適切なナンバー付けが単なる業務効率化の手段ではなく、企業全体のデジタル化や業務プロセスを支える重要な基盤であることは間違いありません。未来を見据えて今から取り組み・改善を始めることで、日々の文書管理だけでなく、業務をよりスマートに進化できると私は信じています。
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