社内に存在する紙文書、どのように整理されていますか。社員の方が自分のルールで保管、管理されてしまっていませんか。必要な書類がなかなか探し出せなかったりしていませんか。文書と言っても「機密文書」「社外秘」「一般」など種類は様々です、種類に応じた管理方法が必要になります。今回は社内の文書を管理するための事前の準備内容や、進め方、ルールについて文書管理の入門編として題して解説致します。
文書管理の入門編 事前準備
文書管理の事前準備として取り組み必要があることは書類の整理です。現在の状態として以下の2点が考えられます。
- ファイルサーバにも個人のファイルにも同じファイルが存在している
- ファイルサーバに存在しているファイルを印刷して書類としても保管している
ファイルサーバに保管した場合、個人のパソコンにファイルを保管しない、ファイルサーバに保管している書類を印刷した場合に利用後は廃棄するなどのルールが必要になります。
紙文書に限らず、電子ファイルを「機密文書」「社外秘」「一般」などに分類して整理をします、もちろん、文書の種類ごとに保管管理する内容が異なります。
・機密文書:社内外に漏洩すると、会社に損害を与える恐れのある文書です、厳重な保管管理が必要になります。
・社外秘:社外に知らしめてはならない書類になります、鍵付きの保管庫などでの管理が必要になります。
・一般:上記の「機密文書」「社外秘」以外の文書になります、検索しやすい保管管理が必要です。
もちろん、書類の分類は「機密文書」「社外秘」「一般」という分類だけではありません。書類の目的に応じた整理が必要です。また、各書類の保管期間を決める必要があります。古い書類が全て不要なので廃棄するという事はできません、法令によって定められた期間は確実に保管する必要があります。
文書管理の入門編 進め方
社内の書類の整理ができたら保管の方法を考えます。紙書類については、「すぐにさがせる・すぐに取り出せる」を考えて整理しましょう。保管・管理する方法は以下の方法が考えられます。
・パイプファイル
・ファイルボックス
・文書保管箱
上記の保管箱に保管した場合にラベルが必要になります。
・書類が作成された年月・期間
・商品名、お客様先などの
・内容(契約書、請求書)など
誰が見ても保管されている物のラベルを見れば何が保管されているか分かるようにすることが重要です。
次に電子ファイルの保管方法ですが、紙書類と同じようにフォルダで分類し、フォルダ名に作成された年月別、商品名やお客様別、内容別にフォルダを分類すると捜しやすいと思います。
但し、電子ファイルの保管先をファイルサーバにした場合は、セキュリティの問題が発生します、自分が作成した電子ファイルを誰かに上書きされたり、コピーされたり、修正履歴が分からなかっりするので、文書管理システムなどを使う事も方法の一つになります。
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文書管理の入門編 ルール
文書を理する上で管理方法等のルールが必要になります。まずは文書のライフサイクルを考えてみましょう。
(作成)→(閲覧・配布・検索)→(保管)→(廃棄)
作成:社内で新しく書類を作成したら、取引先などから書類を入手したりしますが、その保管方法のルールが必要になります。紙書類であればどの保管庫の何処に保管し、どのようなラベルを添付するのを社内ルールとして決めておきます。
また、電子ファイルであればどのフォルダ内にどのようなファイル名で保管するかを決めておく必要があります。閲覧・配布・検索:社内ルールに則って保管場所が分かれば、比較的簡単に書類を検索して閲覧や配布する事が可能です。
保管:利用頻度によって良く利用する保管庫を区別し、利用頻度の低い書類は別途の保管庫に格納する事で、良く利用する書類をより探しやすくします。
廃棄:利用頻度の低い書類は用途に応じて保管年数を決めておき安全に廃棄します。
上記のようにライフサイクルに応じた社内ルールや、書類の種類ごとの取扱いルールや閲覧するための権限などのルールを決める必要があります。
文書管理の入門編 まとめ
なぜ、文書を管理する必要があるのでしょうか。
第一の目的は現在の業務の効率化を図るためです。社内で仕事をする上で必ず書類が必要になります、その時に必要な文書が何処にあるのかを探さなければなりません、イチから文書を作成しても時間が掛かります、文書を探すためにも時間が掛かってしまいます。
そこで文書の種類に応じて保管庫に整理し、直ぐに取り出せるようにすることで無駄な時間を省く事ができます1日当たりにかかる書類を探す時間は社員全員で考えると大きな時間となり、その時間を軽減するだけでも文書を管理するメリットがあります。
第二の目的は情報漏洩防止のためです。書類の中には個人情報が記載されている文書や、機密文書・社外秘などの重要な文書が存在します。もし個人情報や機密文書・社外秘の文書が社外に漏洩した場合には場合によっては損害賠償が発生し、会社に対して多大な損失をもたらすことになってしまいます。
そのような情報漏洩のリスクを防ぐためにも、個人情報が記載された書類や機密文書・社外秘の文書は鍵の掛かる書類保管庫に保管し、一般文書とは区別して保管・管理する必要があります。
紙文書だけではなく、電子ファイルについても同じことが言えます。個人のパソコンに保管していたりすると、別の社員は電子ファイルを探すことが出来ません。もちろん、ファイルサーバに保管するとセキュリティ上の問題としてファイルサーバにアクセスできる人は誰でも電子ファイルを閲覧・コピー・削除・印刷ができます。文書管理システムの導入を検討するのもひとつの方法です。
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