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「AI類似図面検索?本当に使えるの?」わかりやすくご紹介

近年、「生成AI」や「ChatGPT」などAI技術を使ったサービスや製品が次々と登場しています。図面の世界でもAI技術を使ったAI類似図面検索に注目が集まっています。しかし、「AI類似図面検索って何?」「本当に使えるの?」と感じている方も多いのではないでしょうか?今回はAI類似図面検索とはどのようなものか?どんな使い方ができるのか?についてわかりやすくご紹介いたします。

AI類似図面検索とは?

AI類似図面検索とは、AIを駆使し似たような図面を高速で探すことができる図形検索の仕組みです。これまで図面を探すときは、データで保存されているものであればファイル名での検索、紙図面の場合は書庫や図庫から探す場合がほとんどでした。

ベテラン社員や担当者であれば、どの辺に保存されているかを覚えていて感覚的に探すことができますが、新入社員や引継ぎ案件はそうはいきません。古い図面データほどファイル名の命名ルールや保管ルールが定まっていないことが多く1枚の図面を探すだけでも一苦労でした。

そんな中登場したのがAI類似図面検索です。図面の形状から探し出すことが可能であるため、検索ノウハウや情報が少なくても図面を探す出すことができるようになります。

AI類似図面検索のユースケース

AI類似図面検索は、図形で検索できることから様々な利用シーンがイメージできますが、想定されるユースケースをいくつかご紹介します。

  • 見積依頼時 →過去図面の検索時間短縮
    取引先から過去の図面をもとに見積依頼があった場合、社内の膨大な図面から類似品を探すのは非常に時間がかかります。AI類似図面検索は形状で類似図面を検索します。検索ノウハウがなくても検索時間の短縮が見込めます。
  • 不良発生時 →潜在不良部品の洗い出し・見直し
    製品に不良(リコール)が発生した場合、不良部品の特定を行い、設計変更、代替品の製造を行います。その時に関連製品や類似部品の確認が必要です。不良部品は部品番号で管理されていますので関連製品の把握は容易ですが、類似部品はそうはいきません。AI類似図面検索には、図面内の部品のみを検索する機能もあり類似部品の洗い出しに貢献します。
  • 図面レビュー時 →更新図面の差分表示
    図面のチェックやレビュー時にもAI類似図面検索は効果を発揮します。AI類似図面検索システムには、検索機能のほかに比較機能を搭載しているものも多く、新旧の図面や文書のチェック作業について、変更箇所の発見や見落とし防止に役立ちます。さらには検索機能と組み合わせ、過去図面の検索結果からバージョンの比較といった使い方も可能です。

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AI類似図面検索をもっと活用するには

これまでAI類似図面検索はファイルサーバ内を検索するものが一般的でした。確かに検索時間の短縮は見込めますが、その後の業務フローについては今までどおりです。そこで、検索から運用までの業務効率化の為に、図面管理システム内を検索できるAI類似図面検索の仕組みが注目されています。

  • 図面管理システムとは
    図面や文書の管理に特化したシステムです。社内におけるさまざまな種類の文書・資料をデータとして一元管理でき、必要に応じて検索を行いスムーズに探し出すことが可能です。文書に素早くアプローチする為の検索機能や、文書の変更を適切に管理する履歴管理機能に加えアクセス権限の設定も可能です。
    図面管理システムとAI類似図面検索と組み合わせることにより、システム内に管理されている図面データを形状から類似図面を検索できるようになります。同じシステム内で動作させ、検索結果から次の業務もシームレスに図面管理システムの中で行えます。

先ほどの3つのユースケースに照らし合わせて、図面管理システムと組合せた場合の効果をみていきましょう。

  • 見積依頼時 →過去図面の検索時間短縮 +見積業務の効率化
    図面管理システムには属性情報を管理する機能を搭載しています。図面や仕様書などのファイルに属性情報を紐づけで管理できます。過去図面から当時の積算情報や工数情報が分かれば、見積時間のさらなる短縮が見込めるでしょう。
  • 不良発生時 →潜在不良部品の洗い出し・見直し +更新管理の最適化
    AI類似図面検索によって類似部品の洗い出しを行ったあとは、図面管理システムのリンク機能の出番です。リンク機能とは、システム内で図面の関連付けを行い一括更新や差し替えが簡単に行える機能です。更新作業の短縮や更新漏れの再発防止に役立ちます。
  • 図面レビュー時 →更新図面の差分表示 +変更履歴を一元管理
    図面管理システムは、バージョン情報をもとに変更履歴の一元管理が可能です。更新者情報や更新日付も一目で分かり大変便利です。AI類似図面検索と組合せることで、1つ前のバージョンとの差分表示や初版との差分、類似図面との差分なども簡単に表示できます。

まとめ

今回は「AI類似図面検索?本当に使えるの?」わかりやすくご紹介と題しまして、ユースケースも交えながらAI類似図面検索についてお話してきました。図面管理システムとAI類似図面検索を組み合せて活用することで、検索から管理までの業務効率化に大きな期待ができます。

アイサイトでは、図面・文書管理システム「D-QUCK7」と、そのオプションサービスとして「類似図面検索オプション」を展開しております。図面検索や図面管理のシステム化には多数の実績があり、みなさんの業務効率化をお手伝いします。ご興味がありましたら是非お気軽にお問い合わせください。

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