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文書管理とは?正しい活用と業務効率にヒントあり!

文書管理とは、どんな分野の企業においても重要な業務の1つです。様々な情報が記載された文書は社内において適切に管理される必要があります。文書管理が適切に行われていれば業務効率もあがります。そもそも文書管理とは何をすることで、どうして必要なのでしょうか?文書管理を正しく活用するためのポイントと注意点についても解説いたします。

文書管理とは、何をすれば良い?

文書管理という言葉を聞きなれない人も、普段から業務で実施している人も具体的に何をするのかご存知でしょうか?お客様の情報や、契約書など大切な情報を含んだ書類をファイリングして、保管場所に保存しておく、電子データを決められた形式で保存しておく…など思い浮かべるでしょうか。もちろん間違いではありませんが、それだけでは無いのです。

文書管理とは、紙媒体の文書や電子データをただ保存しておくというだけではありません。文書や電子データはその内容によって法律により保管期間が定められています。そのため、決められた場所に正しく整理され保管されていることが必要です。

また、取り出す際に誰でも迷うことなくすぐに取り出せることが求められます。これにより、誤った文書の使用によるミスの軽減や、文書を探す時間の短縮となり業務効率の上昇に繋がります。

このように文書管理とはただ必要な文書を保存しておくだけではなく、正しく保管を行い、活用しやすくすることです。これは企業においてとても重要な業務となります。次に、企業において文書管理が重要な理由を対外的な観点から解説していきます。

文書管理が企業で必要な理由とは?

企業が作成する会社文書には保管期間が法律によって定められています。対象の文書は経理関係書類、人事関係書類、総務関係書類と大きく3種類に分類されます。その中でも100以上もの種類に分けられており、短いものなら1~2年間、長ければ永久に保存しなくてはなりません。企業は作成した文書がどの性質を持つ文書であるかを認識し、正しく保管を行うことが必要です。

また、ISOの「ISO9001」の取得に文書管理は不可欠となります。ISO(International Organization for Standardization)とは「国際標準化機構」といい、国際的な取引を円滑にするため、製品やサービスを「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにする」というコンセプトで設定されている国際的な規格です。

「ISO9001」はその規格の中でも「品質マネジメントシステム」と呼ばれ、より良い製品やサービスを持続的に提供するための仕組みが規定されています。品質保証のルールを作成することで製品やサービスの品質を継続的に改善し、顧客満足度を高めることを目的としています。

そのため「ISO9001」を取得すると、品質管理について一定の基準をクリアしている企業であることが認められているとして、企業の信用力が上昇します。「ISO9001」の評価ポイントの1つに品質管理マニュアルや社内規程の文書管理がしっかりしていることが求められており、「ISO9001」の認証取得に文書管理は必須となります。

以上の理由により企業にとって文書管理が重要であることがお分かりいただけましたでしょうか?企業にとって文書管理とは、対外的な信用力や顧客満足度に繋がる欠かせない業務の1つなのです。では、文書管理が必要であることが分かったところで、文書管理を通して社内の業務効率を上げるポイントについてご紹介します。

文書管理で業務効率を上げるポイントとは?

☆ポイント①☆ 現状把握

まずは社内の文書の現状把握が必要です。

・どのような種類の文書がどのくらいあるのか。

・保存期間は守られているか。

・どのように保管されているのか

上記を整理し不要なものはないか、漏れているものはないかを確認しましょう。

不要な書類やデータは社内の保管スペースや、リソースを圧迫します。必要なものだけ、必要な期間保管するようにしましょう。

☆ポイント②☆ 文書管理に対する社内の運用ルールの作成

社内の文書の全体像がつかめているなら文書管理に対する社内ルールを作成しましょう。この時、以下を参考にすることをお勧めします。

・文書をどのように分類し管理の対象にするか。
…管理する文書の取捨選択を行います。

・どの文書をどこに管理するか。
…紙媒体か電子データでも異なりますが、どの場所に保管するのか、どこの環境に保管するのかを明確にします。

・文書の保管期間。
…前述したとおり、文書には保管期限が定められているものがあります。しかし、定められていないものでも保管が必要になる場合もあります。その保管期間を設定します。

・使用できる人の権限を設定する。
…文書の閲覧、編集、取り出しなどを行える人を制限することにより文書の紛失、漏洩のリスクを軽減することが出来ます。

☆ポイント③☆ 教育

社内ルールを作成しても社員に浸透しなければ意味がありません。定期的にルールを確認し、全社に浸透させることを徹底しましょう。そのためには資料や分かりやすいマニュアルの作成することが不可欠です。

ここまで、文書管理を成功させるためのポイントについて紹介しました。企業によっても扱う文書やその量は異なります。自社にあった管理の方法を見つけましょう。

文書管理の注意点とは?

ここでは文書管理を行う上で注意するべきことをお伝えします。せっかく文書管理を行っているのに業務効率が下がってしまうことの無いよう次の点に注意が必要です。

☆注意点①☆ 保管期間を過ぎても気が付かない
…先程から述べているように文書管理において保管期間は重要です。しかし、管理が甘かったり、漏れていたりすると廃棄されずに残り続けてしまいます。これは社内のリソースを無駄に使用する事になりますのでできるだけ避けたい事象です。

☆注意点②☆ 保管されている文書が膨大で目的の文書を探し出すのに時間がかかる
…管理はされているものの文書量が増えるにつれて1つの文書を探し出すのに時間がかかるようになります。また、文書の名称や保管方法を間違えていると見つからなくなってしまう事も。これは重要な文書であるほど企業にとっては致命的です。

☆注意点③☆ 文書が更新されていることに気づかず古い文書を使用してしまう
…誰かが文書が更新しても、他の人が気づかなければ古い文書を使用してしまう可能性があります。文書の版の管理は誰が見ても分かりやすくなければ間違いのもととなります。

ここでは3点挙げましたが、人の手で管理すると必ず限界や間違いがあります。間違いが起こらないよう、社内ルールを徹底するのも1つの方法ですが、文書管理システムの導入も文書管理のパフォーマンスを引き上げる手段となります。どのようなことが社内の課題か、解決には何が必要かを見極めながら文書管理を進めましょう。

まとめ

ここでは文書管理とは何をすることか、なぜ必要なのか。そして文書管理を正しく活用するためのポイントと注意点についてお伝えしてきました。

文書管理は企業にとって不可欠な業務ですが、正しく効率的に活用するには現状の把握から、管理方法の決定、周知など手間と時間を要します。また、人の手で行う場合ミスが発生することもあります。

文書管理システムなら文書管理にかかる労力やミスを削減できますが、導入するなら何を補えるシステムにするのかを見極めることが大切です。それぞれの企業にあった文書管理で業務効率アップを目指しましょう。

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