どんな企業でも重要な書類や、電子データなどを独自のルールの下で管理しています。これを一般的に文書管理といいます。この文書管理は法的な観点や企業内の業務効率化、外的な信用力に対して重要な役割を持っていると言えます。近年では文書の電子化が進められており便利な反面、文書管理が正しく行われていないと情報漏洩やデータの改ざんなど企業の存続にかかわるリスクが増えていることも事実であり、文書管理を正しく行う重要性が高まっています。
今回は文書管理が重要である具体的な理由と、その文書管理を行う上で重要となる機能についてご紹介したいと思います。
文書管理の内的重要性
まず、文書管理の内的重要性についてご紹介します。内的とはここでは企業内のことを指します。企業が扱う文書や電子データはその内容によって法律により保管期間が定められています。例えば、企業が作成する会社文書は100以上もの種類に分けられており、短いものなら1~2年間、長ければ永久に保存しなくてはなりません。
そして、こうした文書は取り出す際に誰でもすぐに取り出せることが求められるため、決められた場所に正しく整理され保管されていることが必要です。正しく保管されることで誤った文書の使用によるミスの軽減や、文書を探す時間の短縮となり業務効率の上昇に繋がります。
また先ほども少し触れましたが、近年推し進められている電子化により紙媒体では起こりえなかった大量記憶媒体の紛失や情報漏洩、データ改ざんなどのリスクが高まっています。
これを未然に防ぐには、文書管理の方法について社内でのルール決めとトレーニングを徹底することが重要です。このように、文書管理は業務の効率化を図り生産性を上げることや、企業内の重要な情報を守るために重要性の高い業務と言えるでしょう。
文書管理の外的重要性
次に、企業外に対し重要性の高い要素についてご紹介します。
前の章で、企業が扱う文書や電子データはその内容によって法律により保管期間が定められているとお伝えした通り、決められた期間中は確実に保管し、開示を求められた際には速やかに取り出せる必要があります。主に人事、総務、経理関連の文書が対象となりますが、長いものでは永久に保管が必要なため文書の管理方法が重要となります。もし重要な文書に抜け漏れがあった場合は、最悪企業の存続の危機につながる可能性もあるため、法的文書の管理には特に注意が必要です。
そして、文書管理はISOの「ISO9001」の取得に不可欠です。ISOとは「国際標準化機構」といい、国際的な取引を円滑にするため、製品やサービスを「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにする」というコンセプトで設定されている国際的な規格のことです。
その中で「ISO9001」はより良い製品やサービスを持続的に提供するための仕組みが規定されており、業種を問わず認証を取得することが可能です。「ISO9001」を取得すると、品質管理について一定の基準をクリアしている企業であることが認められているとして、企業の信用力が上昇します。
この「ISO9001」の取得には品質管理マニュアルや社内規程の文書管理がなされていることが求められており、「ISO9001」の認証取得に文書管理は必須となっています。文書の作成だけでなく、その後の更新や、保管、使用方法についても要求されており、これをクリアしなければ「ISO9001」を取得することは出来ません。
業種を問わず企業が法律を守り正しく運営されるため、文書管理は対外的な信用力や顧客満足度の向上に対し、重要性の高い業務であると言えるでしょう。
文書管理での重要性の高い機能の紹介 ①権限の設定機能
文書管理を正しく効率よく行うためには、文書管理システムを使用することをお勧めします。基本的に文書管理システムは文書を管理する上で必要となる様々な機能を有しています。有効に使用することによって情報漏洩などのリスクの回避や、業務の効率向上が更に期待出来ます。
ここからは文書管理システムの様々な機能の中でも特に重要性の高い機能について、ご紹介したいと思います。最初に権限の設定機能についてご説明します。
文書管理を行う基本的な機能として、まず文書の登録、閲覧、削除機能が挙げられます。これらは基本の機能ですが、セキュリティ面の配慮が必要となり権限の設定が肝心です。
それぞれ権限設定のポイントを見ていきましょう。
登録時の権限
誰でもどこにでも文書を登録できてしまうと、管理に漏れが生じ、文書の紛失や漏洩に繋がりかねません。そこで、必要な権限を持った人だけが権限のある場所に登録することが出来れば上記のようなリスクを回避することが出来ます。例えばユーザーごとにフォルダへ権限設定を行い登録可能な場所をあらかじめ決めておけば、何か問題が発生した際に原因の切り分けや調査が容易になるでしょう。
削除時の権限
削除機能は文書管理においてとても重要です。保管すべき資料を誤って削除することが無いよう、削除が可能なユーザーを制限する必要があります。制限することで、不特定多数のユーザーによって誤って文書が削除されるリスクが減りますし、削除された文書や削除したユーザーの特定がしやすくなります。
閲覧時の権限
登録、削除と同様に、閲覧できるユーザーを制限することで情報漏洩を防ぐことが出来ます。重要な文書については特定の権限をもったユーザーのみ表示するように設定することで、情報漏洩だけでなく文書の改ざんや紛失など致命的な事故を防ぐことが可能です。
権限の設定は基本的な機能に関わるからこそ、文書管理の運用の要であり重要性の高い機能なのです。これは自分の会社の運用に合うようにしっかりと設定することが大切です。
文書管理での重要性の高い機能の紹介 ➁検索機能
次に文書管理システムの様々な機能の中でも重要性の高い検索機能についてポイントをご紹介します。
検索機能
検索機能は膨大な文書を管理する文書管理システムにおいて重要かつ便利な機能です。検索機能がどれだけ充実しているかによって業務効率にも大きく関わる重要性の高い機能と言えます。そんな検索機能の注目ポイントは以下のとおりです。
- 検索スピード
目的の文書を膨大な文書の中からどれだけ素早く探し出せるかが業務の効率に大きく関わります。検索スピードが速ければ速いほどユーザーはストレスなく業務を行うことが出来ます。 - 検索方法の充実
検索語が文書名の一部であっても検索出来たり、登録者や登録日時などで絞ることが出来たりなど検索方法や絞り込みの方法が豊富だとスムーズに目的の文書を探し出すことが出来ます。
また、文書管理システムには全文検索と呼ばれる、文書内文字を検索する機能を持つものがあります。文書名が分からずとも内容さえ分かっていれば検索できるのでとても便利な機能です。 - 見やすい検索結果
検索された結果が見やすいこともポイントです。
例えば、検索語に近い順で表示されたり、任意で表示順を変更出来たりすると更に見やすくなります。また、全文検索の場合は文書内の検索語がマークされる機能があれば検索結果を見るだけで内容を把握できます。
このように検索機能が充実していれば必要な文書をすぐに探すことが出来るため業務効率のアップにつながります。検索機能も文書管理システムにおいて注目度が高い重要性の高い機能です。
まとめ
ここまで文書管理の重要性が高いと言える企業の内的理由と外的理由と、その文書管理を行う上で重要となる権限の設定機能、検索機能についてご紹介しました。文書管理は企業の生産性や信頼性を高め、重要な情報を守るために非常に重要性の高い業務です。しかし、ただ文書を保管するだけでは期待する結果は得られません。権限の設定など厳密に行うことでリスクや事故を回避できますし、検索機能をうまく利用して業務効率を上げるなど工夫も必要です。他にも様々な機能がありますので気になった方はぜひ調べてみてくださいね。それぞれの企業に合った機能と方法で文書管理を上手に活用していきましょう。
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