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生産技術部の役割とは?生産技術部に図面管理が必要な理由

The role of production technology

生産技術部は、製造業において非常に大切な役割をもっています。実際に製造業に携わっていない人から見ると仕事内容のイメージがつきにくい部署でもあります。今回は生産技術部の業務内容や役割について解説をしていくとともに、生産技術部の業務の中でも重要な図面管理について、ご説明していきます。

ものづくりと生産技術の関係

ものづくりは、企画部や営業部などがお客様のニーズやお困りごとをつかんで、売れる商品を計画することから始まります。

関連部門は計画を受けて、QCD(品質、原価、納期)を決定します。この品質とは測定可能なコストを指します。商品が市場で評価されたときのコスト(クレームやリコール費用等)、予防のための工程管理、品質管理、検査やサポートする部門のコストの総和をいいます。

原価とは、品質コストや納期管理、購入材料費や外注加工費、一般管理費を含めた経費を指します。これらの条件をバランスよくまとめ、市場やお客様が欲しいものを欲しい時に欲しい分だけ提供することがものづくりの大前提となります。

また、製造工程ではばらつきが発生します。ばらつきの原因は4Mと言われ、その内訳は以下の通りです。

製造業の4Mとは?

  • Man:人
  • Machine:機械
  • Material:材料
  • Method:製造方法

この4Mのコントロールに失敗すると、計画していたQCDを達成することが難しくなります。
QCDを成立させながら商品化する技術が生産技術なのです。

生産技術部の位置付け

企業の活動を大別すると以下の2点になります。

「売上が利益を生む際の効率を図る」
「購入した資材や設備が効率良く使われて売り上げに貢献したか確認する」

有名なトヨタ生産方式では、7つのムダを指標し、改善すべきと提唱しています。

製造業の7つのムダとは?

  • つくりすぎのムダ
  • 手持ちのムダ
  • 運搬のムダ
  • 加工そのもののムダ
  • 在庫のムダ
  • 動作のムダ
  • 不良をつくるムダ

となっています。

売上が利益を生む際の効率を図るためには、「売上高の向上」、「製造原価の低減」、「管理費の低減」が挙げられます。購入した資材や設備が効率よく使われて売上に貢献したかは「棚卸資産の減少」、「設備の向上」が挙げられます。これらに7つのムダの考えを適用して、改善を進めていきます。

生産技術部は、直接的には新規で工程設計をする際に仕組みを構築していく業務を担当します。
間接的には工場を管理する部門に対して技術や支援を提供し、利益を出すようにします。このように、生産技術部はムダをなくし、企業利益を向上させることを目的としている部門です。

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生産技術部が行う業務の役割

生産技術部が行う業務の役割には、図面管理や各種帳票の管理があります。順に解説していきます。

図面管理

製品図面や治工具図面の各種図面は、出図した後でも製作段階や運用段階で不具合が発見されたり、より良い方法が見つかり変更されたりすることはよくあります。

この際、旧図をそのまま変更せず使い続けると、ある部品が破損等して再製作の必要が出た場合に、変更前の不具合の再発や改善前の状況に逆戻りしてしまいます。よって、使えないものになる等の問題を引き起こしてしまいます。

このような状況にならないために、各種図面は確実に修正し、最新版を管理して生産したり、生産部門に供したりすることが大切になります。常に最新版の図面を使用するように管理することを図面管理と呼んでいます。

治工具類は加工対象となる製品や部品の形状に影響されるため、それらを取り扱っている部門で図面を自ら管理することが求められます。そうすれば、問題が発生した場合の図面取り寄せや対策、図面修正の時間を短縮ができ、業務の確実性が高まります。

つまり、製品図面や治工具図面等の各図面に付与される番号や分類コードを各部門任せにするのではなく、全社的に統一し、図面を管理し上記のメリットを享受することが大切になってきます。

生産技術部の担当者が図面管理を我流で行うのではなく組織的なルールに則って行うことで、生産現場で必要となる各種図面の出し入れをスムーズに実施でき、業務のスピードアップが図れます。

各種帳票の管理

生産技術で扱う代表的な帳票類として、以下のものがあります。

  • 工程計画書
  • QC工程表
  • 部品別工程別能力表
  • 図面変更依頼書
  • MP情報(MP:Maintenance Prevention 保全予防)

これら各帳票のフォーマットを標準化して、一目でわかるようにしたり、変更ルールの確立し共有化したり、変更ミスの発生を未然に防止したりすることが大切になります。そのために各帳票類に固有の管理番号を付与して、図面管理同様に管理することが有効になります。

また、図面や基準・標準類を差し替える必要が生じた場合(旧版を間違って使用するというミスを防ぐため)、差替管理を正確に実施する必要性があります。

図面管理の問題解決方法:図面管理システム:D-QUICK7

生産技術部で図面管理や帳票管理が重要な業務になっているというのはご説明した通りです。では、どうやったら図面や帳票を管理していけばいいの?と疑問に思われるかと思います。図面管理は図面管理システムがあれば、運用を楽に行えます。

以下、図面管理システムを使用すればどんな悩みや問題が解決出来るのかご説明していきます。

図面管理システムを使用した時の問題と解決策

  1. 今見ている図面が正しいのかどうかわからない
    図面管理システム「D-QUICK7」では、バージョン管理が出来ます。よって最新版はもちろん、過去版の図面も取り出したり、参照したり出来ます。ファイルの差替えも可能なため、誤って過去版をみていたようなケースの防止が出来ます。
  2. 欲しい図面がどこにあるかわからない
    D-QUICK7は、検索機能を擁しております。図面番号や機種名、作成者、承認者など属性情報として登録しておけば、キーワードでの検索が可能です。
  3. 図面の管理番号を間違って採番していた
    D-QUICK7では、図面登録時に採番を付与することが出来ます。登録時に関連付いたルールに則って採番するため、手動で採番していて間違えていたといったミスが生じることはありません。
  4. 他部門との連携はどうすればいいの?
    D-QUICK7では、フォルダや図面毎にユーザーのアクセス権を付与することが出来ます。他部門のユーザーに、アクセス権を付与することによって、該当図面の連携が可能になります。また、該当図面をすぐに参照出来るURLをメールに添付して情報共有も出来ます。
  5. 図面ファイルが外部に漏洩されたという事件を聞いたけど大丈夫?
    最近の図面ファイルは電子化され、共有フォルダに格納されたままにしておくと誰でも簡単にダウンロード出来、それは情報漏洩に繋がります。
    D-QUICK7では、フォルダや図面に対してアクセス権の付与が可能です。参照権限のユーザーの場合、ファイルの取出しは出来ないので、情報漏洩の恐れはありません。ただし、ユーザーへの権限付与は厳格に行う必要はございます。

このように図面管理システムがあれば、生産技術部で図面管理をすることが簡単実現できるのです。
一度、図面管理システムD-QUICKを詳しく知ってみませんか?

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