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紙管理からデータ管理にするとどう変わる?紙とデータの違いを解説

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あなたの会社には、どのような紙書類があるでしょうか?
・手書きの管理台帳
・FAXで受け取った見積書
・契約書
・カタログ
など、多くの紙書類があると思います。

ここ数年は政府のDX推進やリモートワークの普及により、電子化の流れは急速に進んでいます。企業競争力を維持するためにも、社内の紙書類を電子化して業務を進める企業がますます増えてきています。

「まだまだ社内で紙文書を使っているけど、データ化していきたい」
「紙をデータにするとどう変わるんだろう?」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?

本記事では、社内文書を紙書類で持っていることでどのような問題があるのか、またデータ化すると業務はどう変わるのかについて解説します。紙文書のデータ化を検討されている方は、ぜひ参考にしていただければと思います。

社内文書を紙管理する際の課題

社内文書を紙で管理することには、以下のような課題があります。

1.管理コストがかかる

最初に、紙は物理的なものですので、保管場所となるスペースの確保が必要になります。少なからずオフィスのスペースを圧迫しますので、必要によっては外部に保管場所を設ける必要があり、その際には費用がかかります。
またスペースだけでなく、紙を綴じるバインダーや、バインダーを収納する棚やキャビネットなどの費用も必要です。さらに、社員がよく閲覧する資料は、カビや経年劣化による破損や汚損が発生しやすくなりますので、その際は文書のメンテナンスや差し替えなどの作業が必要となります。

2.検索が困難

必要な文書を見つけるまでに時間がかかってしまうのは、紙管理の大きな課題です。大企業や工場を持っている会社では、そもそも紙を保管している書庫へ行くまでに距離がある場合や、一度建物を出て別の棟に移動する場合もあります。
書庫に辿り着いても、書庫のどの場所のどのページに探したい書類があるのか、また関連書類はどのページにあるのかなどの問題もあります。仮に明確に管理されていたとしても、1枚ずつ紙をめくって目視で該当箇所を探す作業は、非常に時間がかかってしまいます。

3.セキュリティへの不安

書庫の鍵や、建屋へ入る際のIDカードなどを持っていれば、誰でも閲覧ができてしまうというのも、紙管理の不安な点です。データと違いログが残らないため、知らないうちに文書のコピーを取られてしまったり、勝手に持ち出されてしまったりなどのリスクがあります。
また紙である以上、地震や火災などには弱く、有事の際は破損・紛失・漏洩してしまう不安はぬぐい切れません。

では、データ管理にするとこれがどう変わるのでしょうか?

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社内文書をデータ管理すると変わること

社内の紙文書をデータ管理に変えることで、紙管理の弱点を次のようにカバーしてくれます。

1.コストダウンできる

紙では必要だった保管スペースが、データでは必要ありません。仮に1か月賃料50万円のオフィスで、保管スペースに全体の10%を使っている場合、5万円×12か月で年間60万円のコストが削減できます。
また、見逃しかちなのが、見えないコストである「探している時間」という人件費です。書庫への移動に5分、探すのに20分、自分の席へ戻ってくるのに5分と、仮に1人1日30分の時間を検索に費やしているとしたら、10人のオフィスでは1日5時間は文書を探すための時間となります。
1か月を22日とした場合、5時間×22日で1か月では110時間、1年では1320時間の人件費にもなるのです。仮に時給1000円だとしても、年間で132万円もの人件費となります。この人件費を削減できるのは大きいのではないでしょうか。

2.すばやく目的の文書を検索できる

紙文書をデータ化すると、検索が楽になります。検索の方法は簡単で、パソコンの検索画面でファイル名を入力するだけです。検索をかけてわずか数秒で検索が完了しますので、数十分も紙書類を探したり、ページをめくったりする時間は必要ありません。
また「年月日」、「お客様別」、「事業部別」など、フォルダツリー構造にしておけば関連書類も時間をかけずに見つけることができます。

3.セキュリティ対策ができる

紙をデータ化することで、セキュリティ高くファイルを管理することが可能です。具体的には、ファイルサーバで設定できる「アクセス制限」や「アクセス権限」の機能を使います。「アクセス制限」では、ファイルサーバ管理者がファイルサーバにアクセスさせても良い利用者のみにIDとパスワードを付与します。すると、管理者が設定していない利用者はそもそもファイルサーバにアクセスすることができません。
「アクセス権限」では、特定のファルダーやファイルにアクセスできるユーザを制限できます。例えば、Aさんにはデータを編集・書き込みできる権利を付与し、一方でBさんにはデータを読み取りモードで閲覧できる権利を付与するなどです。

このように、データ化することで紙管理では難しかった点をカバーすることが可能ですが、いくつか注意点もあります。

まずは、データ化するための時間の捻出です。データする紙文書の棚卸作業や、複合機でのスキャン作業、スキャンしたデータのリネーム作業(ファイル名を適切なものに変更すること)などは、どうしても発生してしまいます。

次に、業務手順の変更です。今では紙で行っていた業務がデータになることで、従来の業務手順が変更になりますし、従業員は新しい手順に慣れるまでに一時的に負荷がかります。場合によっては、作業マニュアルや社内文書の変更をする必要もあるでしょう。

さいごに、紙の方が作業性の良い仕事もあるという事です。複数の情報を見比べる作業がある場合は、小さいノートPCの画面上などではしにくく、紙の方がやりやすい場合があります。また粉塵が舞っていて、極端に温度の高い場所、PCを置く場所がないような環境では、紙で作業した方が仕事はしやすいです。

データ化だけにとらわれず、状況に応じて紙を活用することも大事です。

文書管理システムでのデータ管理

データ化した文書の管理は、ファイルサーバで管理する方法の他に、文書管理システムでする方法もあります。文書管理システムを用いれば、ファイルサーバには無い便利な機能を使ってデータを管理することができます。ここでは代表的な機能を3つ紹介いたします。

1.検索機能

ファイルサーバでは「ファイル名」での検索しかできません。しかし、文書管理システムでは属性情報による検索や、全文検索が可能です。属性情報とは、「会社名」・「見積番号」・「案件名」などといった、その文書に紐づけられたキーワードのことです。複数のキーワードを組み合わせて検索ができるので、より詳細な検索が可能です。全文検索は、WordやExcel内の文書から検索できるので、特定の文字列を持つ文書を探したいといった場合に便利な機能です。

2.履歴管理

ファイルサーバでは、一度上書き保存してしまったファイルは元に戻せませんが、履歴管理の機能を持つ文書管理システムであれば、元の版に戻すことも可能です。また最新版が常に分かるようになっているので、コピーしたファイルが複数あり最新版がどれか分からないという問題を予防できます。

3.期限管理

文書には5年保存、10年保存など、法律で定められた保存期限があります。期限管理のできる文書管理システムを使えば、ファイル単位で期限を設定し、設定した期限の1年前・半年前・1か月前にアラートを出し、期限の過ぎたファイルは別のフォルダへ自動的に移動させるといった制御が可能です。

まとめ

社内の文書を紙書類からデータ管理にすることで、何が変わるのかを解説いたしました。紙ならではの良さもありますが、全体的にはデータ化することで業務を効率化することがお分かりいただけたと思います。紙文書のデータ化を検討されている方の参考になりましたら幸いです。

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