設計図や図面は、製造業や建設業など多くの業界において重要な役割を担っています。しかし、紙ベースで管理すると、紛失や劣化、検索の困難さなど、様々な課題が生じます。そこで、今注目されている図面管理ソフトの選び方をご紹介いたします。
図面管理ソフトとは?
図面管理ソフトは、図面データをデジタル化し、一元的に管理するソフトウェアです。主な機能は以下の7つです。
- 図面データの保存・管理
図面管理ソフトの最も基本的な機能となります。大量の図面データをサーバーに保存し、一元的に管理し、ファイル形式や作成者、作成日など様々な条件で検索でき、最新版の図面を常に把握可能です。 - 検索機能
図面番号、タイトル、キーワード、属性情報など様々な条件で検索でき、部分一致検索やあいまい検索にも対応している場合があります。図面管理ソフトを導入する際に使用頻度が高くなりそうな検索機能や、運用で実現したい検索方法が事前に確認できていれば図面管理ソフトを選ぶポイントになります。 - バージョン管理
図面の改訂履歴を管理し、どのバージョンが最新版なのかを簡単に確認できます。履歴管理に課題がある場合は重視したい機能です。 - 閲覧・編集機能
CADソフトを別途購入せずとも図面を閲覧でき、権限を付与することにより、ユーザーによって、閲覧・編集を制限することができます。 - 共有機能
メールでの通知により、図面を簡単に他ユーザーにも共有できます。メール以外にもチャットツールやURLで共有する機能を持つ場合もあります。 - セキュリティ機能
アクセス権限を設定することで、図面データのセキュリティを強化できます。データ暗号化やアクセスログなどの機能も搭載しています。 - 自動化機能
図面作成作業を自動化できるので、人為的ミスの削減に貢献します。他のシステムとの連携により自動化できる場合もあります。
お客様の声から、もっと業種別に学んでみよう!
製造業の図面・文書管理 自治体の完成図書管理
D-QUICK導入事例集
紙やエクセルで図面を管理している現状
図面管理ソフトはとても便利ですが、企業ではまだまだ紙やエクセルで図面を管理しているのが現状ではないでしょうか?出図した紙の図面をファイルングして管理、図面管理の台帳をエクセルで作成し、一覧表にしているようなケースです。
そして、紙ベースで管理すると、紛失や劣化、検索の困難さなど、問題も数多く発生します。エクセル台帳に図面管理一覧表を、図面別に作成していくのも大変な作業です。図面番号や図面の内容を、図面を作成する度に、管理番号を採番して作成していくのは、転記ミスも発生します。
このような図面管理の現状から、なんとかして脱却したいものです。では、図面管理ソフトを利用するとどのようなメリットがあるのでしょうか?
図面管理ソフト導入のメリット
図面管理ソフトの導入は以下のメリットがあります。
- 業務効率化
図面管理ソフトの検索機能により、必要な図面を素早く見つけることができ、バージョン管理により、図面の改訂履歴を簡単に把握できます。また、閲覧・編集機能により、図面をスムーズに共有・編集することも可能です。 - コスト削減
図面管理ソフトを導入することで紙や印刷のコスト削減が見込めます。図面管理ソフトの共有機能や自動化機能を使用することで図面管理の作業時間を短縮することもできます。また、システム管理することで図面の紛失や劣化による損失を防ぐことが可能です。 - セキュリティ向上
図面管理ソフト上でアクセス権限を設定することで、図面データのセキュリティを強化ができます。加えて、システムのバックアップ機能により、データ損失を防ぐことが可能です。 - テレワーク対応
クラウド型の図面管理ソフトであれば、テレワーク環境でも簡単にアクセスできます。アクセスログや使用頻度を取得できる図面管理ソフトであれば、テレワーク中の作業量の確認にも役立ちます。
図面管理ソフト導入の注意点
図面管理ソフトを導入には様々なメリットもありますが、導入には注意点もあります。以下の注意点を確認した上で、図面管理ソフトの導入を検討しましょう。
- 機能に不足はないか
必要な機能が揃っているかの前提を確認し、使いやすいインターフェースであるか確認しましょう。また、拡張性があるかも確認するポイントの1つになります。 - コストに見合っているか
導入費用だけでなく、ランニングコストも考慮した上で、導入後の運用コストも考慮しましょう。
複数年の運用コストを想定した予算計画もあると導入がスムーズになります。 - セキュリティに問題はないか
セキュリティ対策がしっかりしているか確認し、データのバックアップ体制を確認しましょう。
定期的にセキュリティ診断を実施することを想定しておくと、導入後の安定稼働につながります。 - 運用に向けての準備や運用イメージはできているか
社員への教育・研修が必要です。教育・研修前に、システム運用ルールを定め、運用マニュアルを作成後、全社員が共有できるようにしましょう。本番運用を開始する前にテスト運用を挟むことで運用前に課題の早期解決ができます。
図面管理ソフトの選び方
図面管理ソフトのメリットと注意点を挙げてきました。メリットと注意点を踏まえ、導入する図面管理ソフト選び方を決めておきましょう。
本記事で記載している図面管理ソフトの機能も重要ですが、選び方で一番重要視してほしいのは「使いやすさ」です。機能がどれだけあっても使いにくい図面管理ソフトは必ずユーザーに使用されなくなるので、会社として使いやすいかを図面管理ソフトを選ぶポイントに置くことをおすすめします。
使いやすいインターフェースであるかは事前に確認が必要です。デモ版やトライアル版を試用することをおすすめします。他にも、拡張性があるか確認し、将来的に機能を追加したい場合に備えましょう。導入費用だけでなく、ランニングコストも考慮し、複数年の運用コストを想定した予算計画が必要です。
また、セキュリティ対策がしっかりしているか確認し、データのバックアップ体制を確認しておくのも重要です。最後に、導入実績やサポート体制が充実しているか確認しましょう。デモ版やトライアル版を試用してから導入を検討するのも良いと思います。デモ版やトライアル版の試用時に導入後のサポート体制も見極めることができます。
まとめ
図面管理ソフトは図面管理を効率化し、コスト削減を実現するツールです。導入時の注意点もありますが、多くのメリットがあります。図面管理に課題があるようでしたら、図面管理ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
当サイトでは、「D-QUICKシリーズ」についてわかりやすく説明している資料をご用意しております。安心・安全に図面・文書管理を行うためのポイントが理解できる資料になっています。
ぜひ、ダウンロードページより資料をご覧ください。
まだ情報収集レベルで、学びを優先されたい方
「図面・文書管理で困ったときのハンドブック」~製造業・完成図書・テレワーク・クラウド、すべての解決策をお見せします~
システムやクラウドサービス等の具体的な解決策を探している方
図面・文書管理システム「D-QUICKシリーズ」基本ガイドブック
より詳しい事例を知りたい方
「製造業の図面・文書管理 自治体の完成図書管理 D-QUICK導入事例集」
「システム・ツール」の関連ブログ
- 文書検索ツールや文書管理ソフトは必要なの?足りない部分もご紹介
- PDMと連携した電子配布システム 導入事例をご紹介
- 図面管理ソフトの選び方 紙やエクセルから脱却しよう
- ファイル検索システムと文書管理システムの違いは?
- AutoCADをさらに活用する図面管理とは?DWGバージョン一覧付き
- デジタル文書管理を考えてみる DMSとは何?
- 「AI類似図面検索?本当に使えるの?」わかりやすくご紹介
- 中小企業向けの文書管理システムとは?メリットもあるけどデメリットもあるよ
- 生産管理に文書管理が連携するメリット 製造業の帳票から考えてみよう
- Dropbox(ドロップボックス)で図面文書管理を考えてみる
- 今までのやり方で大丈夫?文書検索システムの導入効果とは
- 全文検索システムで目的の文書を素早く検索!キーワード検索との違いも解説
- ITを活用した完成図書管理とは?建築三法と施設運用も解説
- ファイルサーバーへの移行はどうすればいいの?移行方法や検索方法をご紹介
- 文書管理システムの価格・費用を考えてみよう 様々な分類をしてみた
- IT化とDX化を推進できる効果的な文書管理ソリューションのお話
- 文書管理システム クラウド版の選別ポイントとは?オンプレミス版との違いもご紹介
- 文書管理システムに必要な機能一覧とは?今後、求められる機能もご紹介
- 図面・文書管理の未来 AI画像認識で形状検索ができる世界
- 文書管理に使用するデータベースの選定方法 ズバリお答えします