文書管理を行うにはいくつか方法がありますが、文書管理システムを導入するメリットの1つは文書管理を効率化できる色々な機能を使用できることです。しかし、システムによっても機能が異なりどんな機能が必要なのか利用したことのない人にとっては分かりにくいかもしれません。ここでは文書管理システムに触れたことが無い方に向けて文書管理に必須の機能や、あると嬉しい機能をポイントと一緒にご紹介します。
文書管理に必須の機能とセキュリティ 「登録、削除、閲覧」
文書管理を行うには当たり前ですが、最低でも文書の登録、削除、閲覧機能が必要です。これらはセキュリティ面にも配慮が必要で、肝心な機能となります。
では、それぞれの注目ポイントを見ていきます。
○登録機能
登録機能は文書管理において最初のステップです。ここで確認すべきポイントは次の2点です。
- どんな種類の文書やデータが登録できるのか?
業種や部署によって日々の業務で使用する文書の種類は異なります。また、管理したいデータは文書だけとは限りません。
例えば、テキストファイルやWord、Excel、PowerPointなどの基本的な文書形式、その他にもPDF、画像ファイル、動画ファイルなど様々な形式が存在します。
自分の会社で管理したいデータの形式が登録できるか注意しなければなりません。 - 登録できる人や場所は限定できること
誰でもどこにでも好きな文書を登録できてしまうことは、一見便利そうに思えますが、管理に漏れが生じ、文書の紛失や漏洩に繋がりかねません。
そこで、権限を持った人だけが権限のある場所に登録することが出来れば上記のようなリスクを回避することが出来ます。
○削除機能
削除機能は文書管理において重要です。保管すべき資料を誤って削除することが無いよう以下のポイントに注目しましょう。
- ゴミ箱やバックアップ機能があること
削除してはならない文書を誤って削除してしまった際に、復元することが出来る機能が必要です。一度削除した段階ではゴミ箱に入り、そこから復元が可能であったり、特定の期間でバックアップをとっており、そこから復元できたり、など。一度の削除で文書を抹消しないように受け皿があることが不可欠です。 - 削除できる人を制限できること
削除が出来る人を制限できれば、不特定多数の人によって誤って文書が削除されることが減りますし、削除された文書や削除した人の特定がしやすくなります。
○閲覧機能
閲覧機能は手軽に閲覧できることがポイントです。
- 使用PCにインストールされているソフトウェアに依存しないか?
例えば、文書管理システムに登録されているWord文書を閲覧したいとき、自分のPCにMicrosoftのWordがインストールされていなければ閲覧できないなんてことがあると業務に影響してしまいます。
文書の閲覧に必要なソフトウェアがないか確認が必要です。 - 閲覧できる人にも制限をかけられること
登録、削除でも同様でしたが、閲覧できる人を制限することで情報漏洩を防ぐことが出来ます。文書だけでなく登録先の場所にも制限を掛けることが出来れば、より安全な管理を行うことが出来るでしょう。
以上のように、必要最低限の機能だからこそ自分の会社の運用に合うようにしっかりと見極めることが大切です。
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文書管理に欠かせない検索機能
文書管理とは必要な社内文書を適切に管理し、必要な時に取り出すことが出来ることです。そのため、検索機能は文書管理には欠かせない機能となります。検索機能のポイントは以下3つです。
- スムーズな検索
膨大な文書の中から目的の文書を どれだけ素早く探し出せるかが業務の効率にも大きく関わります。
検索スピードが速いことはもちろんですが、検索語が文書名の一部であっても検索出来たり、登録者や登録日時などで絞ることが出来たり、など検索の絞り込み方も豊富だとスムーズに目的の文書を探し出すことが出来ます。 - 文書内文字検索
文書管理システムには全文検索と呼ばれる、文書内文字を検索する機能を持つものがあります。文書名が分からずとも内容さえ分かっていれば検索できるのでとても便利な機能です。 - 見やすい検索結果
検索された結果が見やすいこともポイントです。
例えば、検索語に近い順で表示されたり、任意で表示順を変更出来たりすると結果が見やすくなります。
また、全文検索の場合は文書内の検索語がマークされる機能があればより分かりやすいですね。
このように検索機能が充実していれば必要な文書をすぐに探すことが出来るため業務効率のアップにもつながります。
リビジョン管理機能で文書管理の効率アップ
リビジョン管理とは、版管理と同様です。文書は一度登録して終わりのものだけでなく、編集され改版されていくものもあります。ある文書を誰かが編集していることを知らずに別の人も編集して再度登録してしまったら内容のデグレード(前の状態より古くなったり悪くなったりすること)が起こる可能性があります。
これを防ぐために大切なのがリビジョン管理機能です。
ここでご紹介する機能は一例です。文書管理システムによって機能が異なるので、自社にあった機能を選択しましょう。
- 最新版のみ編集できる
文書の編集は最新版のみで行えるようにし、誰かが編集しているときには他の人は更新できない制限を付けられるとデグレードがおこるリスクがなくなります。 - 旧版を閲覧できる
旧版を閲覧できることで、過去の文書内容を確認することができ、証跡も確認することが可能です。 - 改版に伴いコメントや、更新情報を残すことができる
改版理由や更新者、更新日時などをすぐに確認することが出来るため管理がしやすくなります。
リビジョン管理機能は文書管理において課題となるデグレード問題を解決することが出来る便利な機能です。余計な工数を減らし業務の効率化を図りましょう。
文書管理が楽になる?期間管理機能
最後に期間管理機能をご紹介します。期間管理機能とは、契約書や保管期間が定まっている文書にとって非常に役立つ機能です。
例えば、更新期限が定まっている文書に期間期限を付けておけば、更新期限前に気が付くことが出来るので更新漏れなどのミスを減らすことができます。また、通知機能や自動削除機能があるとにより便利に機能を使うことができます。
- 通知機能
期間期限が来たら文書管理システムからの通知や、メールから通知がくる機能があると見逃すリスクを減らすことができます。 - 自動削除機能
有効期限設定日に自動で文書を削除する機能があれば、保管期間が定められている文書の自動削除を行うことが出来るので無駄にリソースを使用することもなくなります。
期間管理機能を使用することで文書の更新漏れを無くし、期日を人の手で管理する手間を省くことが出来るようになります。
また、企業には保管期間が法によってあらかじめ決められている文書が存在します。こうした重要な文書の管理を行うにあたっても役立つ機能になっています。
まとめ
ここでは文書管理における必須機能や、あれば便利な機能をポイントと共にご紹介してきました。
特に文書管理の基本操作に関する機能は最も重要です。セキュリティ面も考慮し紛失事故や情報漏洩などが起こらないような運用を行う必要があります。
もちろん、今回ご紹介した機能の他にも便利な機能は多くありますし、文書管理システムによっても仕組みや特色は様々です。それぞれの会社の運用にあった機能を吟味し快適な文書管理を目指しましょう。
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