DXという言葉が世の中に浸透し業種を問わず様々な企業が取り込むようになってきました。DXを推し進める取り組みの1つに社内文書のペーパーレス化があります。そこで、紙保管が多い完成図書のペーパーレス化から、システムによる完成図書の管理についてお話します。
紙文書での完成図書管理
完成図書のペーパーレス化を検討されている方のほとんどが紙での管理ではないですか?もしくは過去の完成図書は紙で管理し、最近受け取った完成図書は電子データ管理になっているのではないでしょうか。まずは、紙での完成図書管理はどうやっているかをおさらいしてみましょう。
完成図書とはどういったもの?
完成図書とは工事の完成時の検査に際して提出するものであり、様々な種類の文書があります。
例:施工計画書、仕様書、計算書、打合記録、材料確認書、工程管理記録書、工事写真、品質管理関係書類、完成図、説明書等
最近ではDVD-ROMなど、記録メディアによる電子納品が主流になりつつありますが、過去に納品されたものは紙文書での納品が基本でした。紙文書での管理では実際どんな課題がでてきるのでしょうか。
紙文書での完成図書管理の課題
紙文書で納品された完成図書は、案件毎にパイプファイルなどにファイリングされ、キャビネットや書庫で保管されていることが一般的です。パイプファイルの背表紙やインデックスシールによって分類し検索できるようになっています。紙文書で管理する上で発生しやすい課題をあげてみます。皆さんにも当てはまる項目があるのではないでしょうか。
紙文書での完成図書管理の課題
- 保管スペースが圧迫され、場所を確保できない
- 利用頻度が多い文書は紙の劣化が著しい
- 破れたり、紛失したりしているものがあるが、今さら復旧が難しい
- 書庫が整理されておらず過去の資料を探すのに時間がかかる
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完成図書のペーパーレス化のポイント
紙文書での課題を解消するためには、完成図書を単純に電子化して終わりではありません。課題をもとに電子化されたデータに対しどういった管理をすれば解決できるかを考えていきます。
さらには、既に電子データで納品されている完成図書を合わせて管理していくことも想定する必要があります。電子データで納品された完成図書は、その都度、記録メディアを確認するか、社内の共有サーバへコピーしフォルダ階層やファイル名で検索できるよう管理されていると思います。ペーパーレスを効率よく進めるためには、次でご紹介する管理システムも合わせて検討すると良いでしょう。
ペーパーレス化のポイント
電子化にあたり以下の項目をどのように管理するかによって、どこまでの情報が必要で、どこまでのリネームが必要かなどの、電子化の要件が見えてきます。管理システムによっては、電子化時に情報を取得するか、取得しないかでシステムへの登録作業の手間が大きく変わってきます。
保管体系 フォルダ階層、インデックス
検索性 ファイル名以外での検索方法(全文検索、キーワード検索)
見読性 利用端末の種類(タブレット端末、モバイル端末からアクセスはあるか)
完成図書管理に有効なシステム
完成図書を電子データで管理するうえで有効なシステムを考えてみましょう。既に完成図書の電子データ管理をされている場合は、現状の課題を洗い出しても良いかもしれません。
電子データでの完成図書管理の課題
- 操作ミスによるデータ消失、勝手な持ち出し(漏えい)
- ファイル名やフォルダ名以外で検索ができない。検索に時間がかかる
- 最初はきれいに整理・フォルダ管理できていたのに、今ではぐちゃぐちゃになっている
- 文書の変更・差し替え履歴の管理があいまいになっている
ペーパーレス化に有効なシステム
管理システムとして多いのが社内のファイルサーバ(共有サーバ)やクラウド上のオンラインストレージです。既にお使いの方も多いと思いますが、今回は文書管理や図面管理の機能を搭載したドキュメント管理システムをおすすめします。
ファイルサーバーにはない、検索機能や履歴管理機能、アクセス・ステータス管理によりセキュアな環境下で完成図書データを一元管理することができます。
ドキュメント管理システムによる効果
- 保管スペース確保、保管スペースのコスト、印刷コストの削減
通知・配信機能によるデータ配布により印刷をなくす
システムによるデータの一元管理 - 業務効率の向上
全文検索や属性検索により検索時間を短縮
履歴管理やステータス管理により業務ミスを低減 - セキュリティの向上
アクセス権設定により不用意な持ち出しや印刷を管理
アクセス権のログにより漏えいリスクを抑止
まとめ
「システムによる完成図書ファイル管理とは? 紙からファイル管理へ」と題しまして、今回は完成図書管理についてお話してきました。
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