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文書管理を始めるときの問題と注意点とは?その解消方法もご紹介

企業は紙媒体、電子媒体を問わず個人情報や顧客情報、契約情報など価値のある情報資産を大量に保有しています。これらの情報が漏洩してしまった場合、多大な損失を被ったり企業の信用を失墜させてしまったりするリスクを抱えています。
近年IT技術の進化により紙媒体では起こりえなかったサイバー攻撃や、大量記憶媒体の紛失などから情報漏洩が起こるリスクが高まっています。従って、ますます堅牢な情報資産の管理の必要性が高まっています。
この情報資産の管理は主に文書管理として実施されますが、これを取り入れる際には様々な問題が発生します。
本記事では文書管理を始めるときの問題と注意点、その解消方法についてご紹介します。文書管理の導入をご検討されている皆さまの参考になれば幸いです!

文書管理を始めるときの問題とは?

文書管理を始めるときの問題点として、どのようなものが思いつくでしょうか?
例えば文書管理の実施方法はいかがでしょうか。企業によってデータの形式や保有しているデータ量も異なります。そもそもどんなデータをどこまで管理したいのかによって文書管理の方法は変わってきますので、この検討なしに文書管理はできません。

次に文書管理のセキュリティ対策についてです。先ほども述べましたが、近年は情報漏洩の危険性が高まりセキュリティの強化が重要となっています。
文書の形態、保管場所によってどのような対策が必要か理解することが必要不可欠です。

では、文書管理を導入した後はどうでしょうか?文書管理の終わりは導入ではありません。正しい管理を続けていくことで文書やデータが守られ、正しく活用されることが目的です。どうすれば目的を達成できるかについても問題となります。

このように文書管理を始めるときに問題となりえる事象は少なくありません。文書管理の問題や注意点について、どのように解決していけばよいか一緒に考えていきましょう。

問題① 文書管理の実施方法と注意点

まず、文書管理とは、紙媒体の文書や電子データをただ保存しておくのではないことはご存じでしょうか?
企業が保有する文書や電子データはその内容によって法律により保管期間が定められています。そのため、決められた場所に正しく整理され保管されていることが必要です。
また、取り出す際に誰でも迷うことなくすぐに取り出せる文書管理が求められます。これにより、誤った文書の使用によるミスの軽減や、文書を探す時間の短縮となり業務効率の向上に繋がるのです。

1. 現状把握
この文書管理を実施する際にまず大切なのは「現状把握」です。
・どのような種類の文書がどのくらいあるのか。
・保存されている形式はなにか。
・保存期間は守られているか。
・どのように保管されているのか。
上記を整理し、不要なものはないか漏れているものはないかを確認しましょう。
不要な書類やデータは社内の保管スペースや、リソースを圧迫します。必要なものだけ、必要な期間保管するように注意しましょう。

2. 管理方法の検討
現状把握ができたら次はどのような方法で文書管理を行うのか検討を行います。
例えば主に保管し活用するデータが紙媒体の場合は、決められた棚や金庫などに保管し、きちんと施錠したうえで、適切な鍵の管理が求められるでしょう。

しかし、昨今はデジタル化が急速に進んでおり、また、紛失や改ざんが発生しにくいこともあり、紙媒体のみではなく電子データも管理している企業が多いのではないでしょうか。

電子データは主にクラウド上や共有サーバーで管理されます。
この場合は、どのフォルダにどの文書を保存するかの体系づけと、誰が管理するかを明確にしておく必要があります。

このように文書管理の実施方法の検討という問題は、まず現状の把握と管理するデータの取捨選択が重要です。そこができたら次にどのように管理したいかを検討することで解決できるでしょう。

問題② 文書管理のセキュリティ面の問題

ここで重要なのが文書管理方法のセキュリティ問題です。情報漏洩や情報消失、改ざんなどの問題が起こり、最悪の場合企業の業務停止を引き起こします。このような事故が発生しないためのリスクを知り、対策を講じることでセキュリティの問題を解消しましょう。

管理する文書が紙媒体の場合は、管理場所への立ち入り可能な人の制限や文書の持ち出しの制限、金庫や鍵の管理をしっかり行うことが重要です。
しかし、電子データの場合は先ほども述べた通り、主にクラウド上や共有サーバーで管理されます。
もしクラウドであればインターネットを経由するのでセキュリティ対策が必要です。情報にアクセスできるユーザーの制限や、社外からの不正なアクセスを防ぐ対策を講じることがとても重要です。社内の共有サーバーであれば外部からの攻撃や、機器にも注意を向ける必要があります。

ここで具体的なリスクとなる要因を確認してみましょう。

~リスク要因~
・ネットワークへの侵入
・ウイルス感染
・盗難、紛失
・停電
・ソフトウェアの脆弱性
・ハードウェアの信頼性

このように様々なリスク要因がありますが、個々のリスク要因への対処としては例えば、ネットワークへの侵入やウイルス感染への対策については利用するコンピュータへのアンチウィルスソフトの導入や適切なパスワード管理が重要な対策です。盗難や紛失については保管場所の管理や社内の運用ルールの徹底が重要です。
停電やハードウェアのリスクには日々の点検や、バックアップ体制の強化が必要になります。
また、ソフトウェアのリスクについてはセキュリティ対策が整っているソフトウェアを選ぶことで、リスクを回避できます。
加えて、情報漏洩をはじめとする事故が起こった際、どの程度の影響があるかあらかじめ想定しておくこともリスク管理において、とても重要です。

電子データを管理する場合は、システム内でアクセス権を設定できたり、バックアップ機能がついていたり、リスクに対する機能が多く備わっている文書管理システムを導入されることをお勧めします。

問題③ 文書管理の運用方法と注意するポイント

そして、文書管理を導入した後の運用方法をどうするべきかという問題を考えてみましょう。まず、文書管理の導入後に必要なのはルール決めです。どんな文書をどこに格納するのか、だれが管理するのか、いつまで保管するべきか、など細かなルール決めが文書管理の正しい運用のカギとなります。ルールを決める際は以下の事に注意してください。


1、 目当ての文書を取り出そうとした際にすぐに取り出せるようにする
 文書を取り出す際に迷っていては文書管理ができているとは言えません。
 名称や保管場所などきちんとしたルール作りが欠かせません。

2、 誰が利用できるのか権限を決める
 文書によって誰が利用可能なのか、あらかじめ権限を付与しておくことで
 予期しない変更や紛失のリスクを無くせます。

3、 保存期間を決めておく
 文書によって保存期間が異なります。不要な文書をいつまでも残しておいても
 漏洩のリスクとストレージの容量を増やしてしまいます。
 しっかりと保存期間を設定しておくことが文書管理を運用する上でポイントとなります。

ルールを定めた後は、実際に文書管理を行う対象者へのトレーニングが必要となります。このトレーニングは定期的に行うことをお勧めします。理由は定期的に行えばユーザーの入れ替わりや管理方法に変更があった場合にも対応がしやすく、同様の管理方法を浸透させやすいからです。
そのためには分かりやすいマニュアルの存在が欠かせません。分かりにくい部分や、重要な操作については特に詳細に記述すると事故の発生を防げます。また、変更や情報の更新が発生した場合はすぐにマニュアルにも反映し、最新の状態を保つことが必要です。

まとめ

文書管理を始めるときの問題と注意点、その解消方法についてご紹介してきました。文書管理の導入を検討するうえでどれも重要な問題だと思いますので、ぜひ皆様の会社でも参考にしてみてください。

また、文書管理システムには文書管理を行う際に、ちょっとした問題を解決する機能や解決に役立つ多くの機能が付属しています。もし、文書管理システムにご興味があれば、そんな機能についてご紹介している記事もありますので参考にしてみてくださいね!

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