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文書管理の問題と注意点とは?解決方法はひとつじゃない!

文書管理を行う上で以下のような様々な問題点があります。
「文書をどのように保管するのか」、「保管場所はどこにするのか」、「保管された文書の閲覧許可をどうするのか」、「文書を改訂する方法はどうするか」等、様々な解決すべき問題点があります。
その様々な問題点をどのように解決すればいいのでしょうか?「運用に即して解決する?」、「システムを導入して解決する?」、答えはひとつではありません。そこで今回は問題点を一つ一つ挙げていきながら解決方法を解説致します。

文書管理の問題と注意点1)よくある問題点

まずは、文書管理のよくある問題点について、様々なケースから考えてみましょう。

  1. 文書の保管方法:全ての文書を紙で保管するためには膨大なスペースが必要になります。また紙が劣化しないように注意しなければなりません。
  2. 文書の検索:紙で保管された文書の中から必要な文書を探すのは大変です。
    いかに簡単に文書を探せるか、様々な工夫が必要になります。
  3. 文書の閲覧:全ての文書を全ての人に閲覧させてもよいのでしょうか?
    文書には機密文書などの一部の人しか閲覧できない文書が存在しています。そのため、文書の保管場所を別に用意する必要があります。
  4. 情報漏洩対策:重要な書類を誰の目にも触れる状態にしておけば、リスクになります。
    それでは鍵の掛かるロッカーに書類を保存しておけばどうでしょうか?
    しかし、鍵の保管担当者が不在の時に書類が取り出せないという不便さがあります。
  5. アクセス権限:紙の状態の文書では適切なアクセス権限を付与できません。
    文書を電子化しファイルサーバに保管したとしてもファイルサーバの標準機能では設定に手間が掛かってしまいます。
  6. 文書の廃棄:個人の机、ロッカーなど紙の文書が散乱していませんか?
    保存している文書は一般的に「直近1年に作成された文書」しか閲覧されないと言われています、不必要な文書を廃棄していかないと不要な文書が増えるばかりです。

文書管理の問題と注意点2)対策と解決方法

それでは、文書管理の問題点について対策と解決方法を考えてみましょう。

  1. 文書の保管方法
    ・紙文書をスキャンして電子データとして保管すれば、文書の保管場所を考える必要がありません。
    ・文書の保管場所はファイルサーバ等になります。
    ・ファイルサーバ内でフォルダの分類を行い、Windowsの基本機能を使ってアクセス権を設定することが可能です。
  2. 文書の検索
    ・ファイルサーバに保管している場合、検索はWindowsの標準機能を使って実施します。
    ・Windows標準のファイル名検索では、当たり前ですが、間違ってファイル名を指定すると該当のファイルに辿り着きません。文書管理システムを利用すれば検索の問題は解決します。
    ・属性を登録しての属性検索や全文検索など様々な検索をすることができます。
  1. 文書の閲覧
    ・ファイルサーバ等に保管している電子文書そのものや閲覧する人に対しアクセス権限を設定する必要があります。
    ・機密文書が保管されているフォルダに対してアクセス権を設定することで、機密文書を閲覧できる権限を持つ人以外には閲覧制限がかけられます。
    ・閲覧の中でも参照するだけの人、印刷も可能な人など細かく設定することで、柔軟に文書を守れます。
  2. 情報漏洩対策
    ・現在非常に問題になっているのが、情報漏洩です。情報漏洩が発生すると取引先への信用は大きく失墜します。損害賠償の額によっては会社の存続にも大きく関わってきます。
    ・一般的に文書には「極秘」「秘」「社外秘」などの機密文書が存在します、その区分に応じて、文書にアクセス権を設定しファイルサーバからダウンロードして社外へ持ち出せないように設定し、誰が何をダウンロードしたか履歴を管理する必要があります。
  3. アクセス権限
    ・情報漏洩などの課題を解決するために文書にはアクセス権の設定が必要です。
    ・改訂されていけない文書に閲覧権限を設定しておけば、誤って修正したり削除したりされることを防げます。また、社外秘の文書に、特定のユーザ以外から文書の存在すら確認できない仕組みがあれば、更にリスクを軽減されます。
    ・アクセス権の種類には以下のようなものがあります。
     ① 管理者権限
     ② 削除権限
     ③ 更新権限
     ④ 登録権限
     ⑤ ダウンロード権限
     ⑥ 閲覧権限
     ⑦ 参照権限
  4. 文書の廃棄
    ・紙の文書をいつ廃棄するのか、個人の認識はバラバラです、そこで明確な廃棄ルールを作成しましょう。
     ① 部署内で重複している文書
     ② 1回限りの回覧
     ③ 1年以上前に入手した各種資料、刊行物、社内お知らせ
    このように廃棄するルールを決めるだけで、不要な文書は激減します。

文書管理の問題と注意点3)運用方法

ここまで文書管理の課題と対策を解説してきましたが、運用方法についても問題が存在します。
自分のパソコンの中、ファイルサーバの中、文書管理システムの中に保存されている文書に不要な文書はありませんか?
個人の見解で「いつか使うかもしれない・・」と思って保存していても、実際に使われる文書はごく一部になるものです。自分自身で判断して文書を残し、大量の文書を保管できていたとしても、実際に使う文書は直近1年位の「ごくわずかな文書」になりがちです。
文書を保存するためのルール、文書を守るためのルール、文書を廃棄するためのルールを明確に作成して運用すれば、文書管理はスムーズに運用できます。

解決方法はひとつじゃない!

文書管理の問題点と注意点、解決方法について解説を致しました。
紙の文書を電子化して文書管理システムで管理すると、問題は解決すると説明致しました。しかし紙の文書を電子化してファイルサーバや文書管理システムに保管しても、システムがすべてを解決してくれるわけではありません。

文書に関するアクセス権の設定や文書の登録、削除は全て人が行います。全ての人が同じルールに基づいて操作を行う必要があります。
ルールに基づいて運用を行わないと、文書を閲覧したい人が閲覧できず、機密文書の閲覧ができてしまう状況にもなりかねません。
アクセス権以外に、バージョン管理や版管理にも注意が必要です。文書の改訂が行われた際に、改訂版として登録をしないと別の文書になってしまい、新旧の文書が別々に存在することがあるのです。
このように高額なお金を掛けて文書管理システムを導入しても、それを使う「人」が正しく運用を行わないといけません。そうしないと文書が探せない、機密文書の漏洩など、文書管理システムを導入する前と何も変わらない状態になってしまいます。
文書管理の問題点と注意点を解決する方法は、明確なルールを作成した上で、文書管理システムを導入することではないでしょうか?

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